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詩衰・今竹林・聖夷末日・常在之節・汨羅

詩衰


●○○●○●× ●●○○●○×

當時歌曲時勢曚 窈窕夭夭不詩總

●●○○○●● ○○●●●○×

諷諭人尤揮藝處 何無盡意濟民籠


【句形】

七言絶句、平起こり、上声1董(曚、總、籠)


【訓読】

当時は歌曲世に訴ふることくらし 窈窕夭夭 詩の総てならず

諷諭は人尤も芸を揮ふところ 何ぞ済民の籠に意を尽くすなからんや


今竹林


○○●●●○◎ ●●○○●●◎

時流盡巧固鮮仁 随處深難遇至人

○●○○○●● ○○●●●○◎

群小雷同訓孔跖 宜成當代七賢林


【句形】

七言絶句、平起こり、上平11真(仁、人、林)


【語釈】

鮮仁…論語・学而「巧言令色、鮮矣仁」

訓孔跖…荘子中の、盗跖が孔子を論破した一編を指す。

宜成一句…竹林の七賢が集った場所を今に作ろうではないかの意味。


【訓読】

時流巧を尽くして固より仁すくなし 随所深く難し至人に遇ふは

群小雷同せん孔を訓ふる跖を 宜しく成すべし当代七賢の林


聖夷末日


●●●○○●◎ ●○○●●○◎

白扇後方臨小鵬 菊花誇系喜雄騰

○○●●●○● ○●○○○●◎

屍山蓋地聖夷滅 諸傑囚牢安泰崩

●●●○○●◎ ○○●●●○◎

暗暗武和將交劍 拳拳兩士漸成徴

○○●●●○● ○●○○○●◎

空前絶後險艱至 平賊奸謀何可凌


【句形】

七言律詩、仄起こり、下平10蒸(鵬、騰、崩、徴、凌)


【語釈】

白扇…富士山。江戸・石川丈山・富士山「白扇倒懸東海天」


【訓読】


白扇後方小鵬臨めり 菊花系を誇りてますらをおこるを喜ぶ

屍山地を蓋ひて聖夷滅び 諸傑牢に囚はれ安泰崩る

暗暗として武和まさに剣を交えんとし 拳拳たる両士漸く徴を成す

空前絶後険艱けんかんの至り 平賊の奸謀いかに凌ぐべけんや


常在之節


○○○●●○◎ ●●○○●○◎

心難明鏡雜念頗 見鳥非驚萬憎過

●●○○○●● ●○○●●○◎

古聒閑于今寂莫 不忘常在衣修羅


【句形】

七言絶句、平起こり、下平5歌(頗、過、羅)


【語釈】

見鳥一句…唐・杜甫・春望「恨別鳥驚心」

常在…常在戦場の略。


【訓読】

心明鏡なりがたく雑念頗るあり 鳥を見ても驚きにあらで万憎ぎる

古聒は今の寂莫より閑かならん 忘れず常在 修羅を


汨羅


●○○●●○◎ ○●○○●●◎

匹夫徒擧義行歌 眞士深憂擁汨羅

●●○○○●● ○○○●●○◎

逸理風雲人覓殉 余將龜甲惑汚河


【句形】

七言絶句、平起こり、下平5歌(歌、羅、河)


【語釈】

余將一句…荘子・秋水編「往矣、吾将曳尾於塗中」


【訓読】

匹夫徒らに忠義の歌をあげ 真士深く憂へ汨羅を擁す

理を風雲に逸し人殉をもとむれど 余はまさに亀甲となりて汚河に惑はん

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