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大切なこと
「実は私は…そうね未来が分かる人とでも言っておこうかしら」
アリスは一回アリスのお姉さんのほうを向いてから、また優里のほうを見ました。
「あなたは未来が分かるんでしょ?」
優里はそりゃあそうねという顔でアリスのほうを見た。
「どうなるのか知りたいの?」
アリスはうんうんとうなずきました。
そして優里はあの事を話すことにしました。
「危ないかもしれないの。」
「危ない?」
何が?といった顔で、アリスは優里のほうを見てきた。
「私が知っている本…いや未来とは違くなっちゃうかもしれないの。
それでも知りたい?」
アリスは一回考えてから、口を開きました。
「冒険には危険がつきものでしょ?」
「…わかったわ、教えてあげる。」
アリスはまたわくわくした顔で優里のほうを見てきた。
「実はこの後、白いうさぎが来るんだけれど…来るのが遅いの。」
アリスはえっ…とした顔で優里を見た。