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後書き(読まなくて良い)




本項は、入門ということで『クトゥルフ神話の概要』、『クトゥルフ(旧支配者)』、『アザトース(外なる神)』、『深きものども(奉仕種族)』、『旧神』、『物語の舞台』、『ラヴクラフト本人』などについて書いた。


これらは、SNS上の掲示板で私が見たことのある質問から想定して選んでいる。


例えば

「クトゥルフ神話は、本当にどこかの文明の神話なのか?」

という質問を過去に見た。


他もそんな感じで初心者が気になりそうな所を想定したつもりである。

ただし、あまりに項目が多くならないようにしたかった。




まず旧支配者、外なる神、旧神、奉仕種族。

4つのカテゴリーの解説は、必須と考えた。


外なる神の解説は、ニャルラトホテプかヨグ=ソトースを例にする方が良いかとも思った。

どちらかと言えばアザトースより、この2つの方が有名である。

しかし結局のところ外なる神は、アザトースに収束すると判断した。


逆に森瀬繚氏の『図解 クトゥルフ神話』に至っては、旧神に関する項目すら設けていない。

物の見事に「ネクロノミコンにさえ記述がない」とすっとぼけている。

しかしダーレスが神々のカテゴリーを作った時に設けられた分類の一つなので本項に含めた。




次に物語の舞台、サイクルについて。

クトゥルフ神話は、様々な舞台があり、広大な世界観があることを紹介したいと思ったので含めた。


20世紀初頭のニューイングランド地方。

頽廃的な港町や田舎町、猥雑な人種を押し込んだ大都市の闇…。


《アーカム》サイクル以外のファンタジーっぽい作品は、あまりクトゥルフ神話のイメージにない。

なのでこの機に剣や魔法で戦うクトゥルフ神話にも触れた。


ただ《英雄コナン》シリーズは、クトゥルフ神話に含めるか含めないかで意見が別れる。

しかし読む限りでは、REハワードは、クトゥルフ神話の要素を含め、宇宙的恐怖に基づいてコナン作品を書いている。

それにREハワードの死後、コナンをクトゥルフ神話作品として描いた続編もある。


(しかしコナンはクトゥルフ神話ではないという意見が主流)




ラヴクラフト本人の解説は、不要とも思える。

しかしクトゥルフ神話は、ラヴクラフトの原体験が反映されているので書いた。


それにラヴクラフトの個性的なキャラクターもクトゥルフ神話の要素というのが個人的な意見だ。

またクトゥルフ神話作品を書いた作家の殆どは、彼個人を深く敬愛しているに違いない。

ラヴクラフトを知ることはクトゥルフ神話の教条を理解する上で助けになると考える。




終わりにクトゥルフ神話の魅力は、読むことより書くことだと思う。


クトゥルフ神話は、有名になっているが実際に読んだ人間は、少ないのではないか。

タコや魚の怪物が出てくる陰気な街を舞台に、主人公が発狂する小説。

それがクトゥルフ神話のイメージだろう。


現実にクトゥルフ神話作品は、本屋にほとんど並んでいない。

翻訳された書籍のほとんどが新しく出版されていない。

手に入れるには、中古しかない。


例えば私が持っているコナン全集は、すべて初版。

ネットで中古を集めたために6冊で4万円近くかかっている。

とてもではないが気軽に手にできる状態にない。


理由は、クトゥルフ神話作品が()()()()()からだろう。

いつまでも色褪せない作品、語り継がれる不朽の名作、文学界の金字塔…。

そういった修辞とクトゥルフ神話作品は、ほぼ無縁である。


まず最初に書いたように宇宙的恐怖とは、人間が特別な存在ではないというテーマである。

これは、ハッキリ言って現代で当たり前すぎて殊更、扱うものではない。

要するに陳腐化しているのだ。


次にかつてクトゥルフ神話を書く上でダーレスは、安易な模倣をしないようにアドバイスした。

しかし今では、クトゥルフ神話らしい作品を目指して、どんどんテンプレート化している。

ハッキリ言ってこれでは、誰もが飽き飽きする。


クトゥルフ神話が盛り上がっているシーンは、TRPGではないだろうか。

やはりクトゥルフ神話の魅力は、読むことより新しい物語を書くことにあるためだと思う。


だがこれは、取りも直さずクトゥルフ神話が既存のファンの内側に留まっていることを意味する。


新しい作品が必要だろう。


クトゥルフ神話の創始者は、ラヴクラフト。

それを広めたのがダーレス。

しかしクトゥルフ神話で誰もが知っている不朽の名作は、××××の作品である。


この××××がいつか現れる日を私は、待ち望んでいる。

しかし私には、××××が現れる日を祈ることしかできない。




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