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クトゥルフ神話の舞台




クトゥルフ神話の作品には、大まかに3種類の舞台がある。




まずラヴクラフトが生きていた1920年~現代までの100年間の現代の地球。

それこそ21世紀の我々からすれば時代背景に大きな隔たりがあるが、これがひとつ。


なおラヴクラフトは生前、クトゥルフ神話を一時期、《アーカム》サイクルと呼んでいた。

つまり彼の作った架空の街、アーカムが存在する世界観という意味である。


あるいは、アヴェロワーニュ、ゴーツウッドなどラヴクラフト以外の作家もオリジナルの舞台を設定し、シリーズ化している。

他に『ダニッチの怪』に対して『ダニッチの破滅(The Doom that Came to Dunwitch)』などラヴクラフトの作品の続編という形を取るものもある。

ラヴクラフトの生きた時代から100年近く経ったからこそ、作られる作品であろう。




2つ目が幻夢境(ドリームランド)サイクルと呼ばれる。

『ウルタールの猫(The Cats of Ulthar)』、『セレファイス(Celephais)』、そして『未知なるカダスを夢に求めて』などが、これにあたる。


このサイクルは、夢の世界を舞台とする物語を指す。

夢の世界は、幻夢境(Dream Lands)あるいはDream Realmと呼ばれる。

反対に現実の通常世界は、覚醒の世界(waking world)あるいは目覚めの世界などと呼ぶ。


幻夢境は、精神だけが行き来できる異次元、全くの異世界など設定は、特に定まっていない。


共通するのは、夢を介して移動できる代替現実(Alternate reality)とされる。

またこの世界に移動できる人間を”夢見る人”と呼ぶ。


夢見る人が幻夢境に移動すると服装や持ち物、姿さえ変わってしまうという設定もある。

さらに覚醒の世界で死んだ後、幻夢境でのみ生き続けている人物もいる。

逆に幻夢境で死ぬと覚醒の世界でも絶命するなどとされる。


幻夢境は、基本的にファンタジー世界のような前近代の街並み、生活水準である。

一方で月や地球、星々を渡る様々な種族や邪神たちが暮しており、危険も多い。




最後が過去あるいは未来の地球を舞台とするシリーズ。

《レムリアン・サーガ》、《ハイパーボリア》、《ゾティーク》、《英雄コナン》のハイボリア時代など様々である。


ムーやアトランティスなど、よく知られた架空の大陸を舞台にしているものや作家オリジナルの大陸が存在した時代の地球を舞台に設定している。

ファンタジー色が強く、舞台が前近代の文明水準である点では、幻夢境サイクルと似ているが現実の地球の歴史と繋がる点で差異がある。


特にロバート・E・ハワードは、アトランティスのカル大王のトゥーレ時代、コナンのハイボリア時代、ブラン・マク・モーンの古代ローマ帝国期を一つの世界観として繋ぎ合わせた。

3つのシリーズは、REハワードが創作した架空の種族、ヴァルーシアの蛇人間、ピクト人などが登場することで同じ世界観であることを読者に強調している。




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