11,やってきた別れの時
優に降られた次の日。
母から電話がかかってきた。
「勉強とかどうせやってないんでしょ?夏休みもあと少しなんだから、そろそろ帰ってきなさ
い?」
「……うん、わかった明日帰るね」
私は、そう母に言って電話を切った。
「きっと……あっちに帰れば忘れられるよね」
そう呟くと、私はおばあちゃんとおばさんの所へ行った。
「あら、沙希ちゃんどうしたの?」
「あのね、明日帰ることになった。本当に少しの間だったけど、ありがとう」
その言葉におばあちゃんは私の手を握りしめながら言った。
「また、休みになったらいつでもくるんだよ」
私は静かに頷いた。
おばさんも優しく微笑みながら
「あっちでもがんばってね」
と言ってくれた。
その日はずっと、おばさん達とのんびりすごした。
優のことは気にしてないつもりで居たけど、やはり何をしてても浮かんでくるのは優の顔だけだ
った。
そしてあっという間に日は昇り、次の日はやってきた。
「じゃあ、さようなら。またくるね」
「またきてね」
私はおばさん達に見送られて、家を出た。
「早く出たし、まだ時間あるなー」
私はまだ時間があったので、ゆっくりと思い出の場所を通っていくことにした。
向かった沙先は、もちろん優と初めてあったあの河原だ。
「やっぱりここは良いな……」
私はいろんなことを思い出していた。
「沙希っ!」
そんな時、優と喜代がやって来た。




