10,初めての告白
生まれて初めての告白だからだろうか、胸が苦しくてたまらなかった。
でも私は、勇気をふりしぼって続きを口にした。
「私ね、叶わないって分かってる。でも、優が好きです」
優の顔を見ると、驚いているとすぐに分かった。
そして今度は顔を俯かせ、言葉を発した。
「ごめん・・・・・・俺、喜代が好きなんだ」
最初から分かり切っていた答えなのに、その言葉はとても私の胸に突き刺さった。
「そっか!あ、なんかいきなりでごめんね。じゃあ、私行くね」
私はこの空間にいることさえ辛くて、走ってその場を後にした。
無我夢中で走っていた。
気がつくと私は河原に立っていて、目には沢山の涙が溢れていた。
私はその涙を止めることが出来ず、一人でひたすらに泣いていた。
数十分がたつと、さすがに泣き疲れて寝ころんだ。
そこには、綺麗な月がひっそりと浮かんでいた。
「きれいだなあ・・・・・・」
そう呟くと、お祭りの時に優が月について言っていた話しを思い出した。
優が言っていたとおり、月はそっと私を照らしてくれていて、とても安心できた。
そして気づけば私は、ポケットに入っていた携帯を手にしていた。
それに気づいた私は、軽く笑いながら
「はあ・・・・・・優の写真好き移っちゃったかな?」
そう呟くと、私は月の写真を写メで一枚撮った。
それを保存すると、目を閉じながら、この月は絶対に忘れないと私はふと思った。




