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8 お昼の前に

ちょっと進路…ちなみに、フォークリフトはよく荷物運びしてる小さなやつで、バックホーは小さなショベルカーって感じかな?


「じゃあ、今日はここまでねー」


翌日、4時間目の国語の授業…つまり、相沢先生の授業が終わって教室が騒がしくなる前に先生は俺をチラッと見てから出ていった。その仕草は誰も気に止めてなかったんだけど…唯一それに気づいたらしい親友が俺に寄ってくると聞いた。


「お前、相沢ちゃんとなんかあったの?」

「部活の関係だよ」

「ふーん、そっか」


深くは聞いてこない辺り、なんとなく察したのだろう。本当に出来ることはイケメンだよなぁ。…これで、熟女キラーじゃなければもう少し需要があるだろうに。


「ま、いいや。どうせ今日も購買だろ?早く行こうぜ」

「いや、今日は用意してある」


と思うと、心の中で付け足す。


「お前が?珍しいこともあるもんだ」

「グルメアニメに影響されてね」

「そいつは結構なことだ。どうせなら主夫でも目指すか?」

「いや、なんでそこで料理人って発想にならないの?」

「ん?ヒモでも目指すのかと思って」

「謝って。主夫の方に本当に謝って」


まるで主夫がヒモみたいな発言やめーな。家事って結構大変なんだぜ?しかもそれを365日休まずやって、子育てまでするんだから主夫と主婦は本当に尊敬する。


一人暮らしですら手に余る俺には多分絶対出来ないだろう仕事だしね。


「そういや、進路決めたか?」

「一応就職にしたよ。達也は進学?」

「ま、大学は出ておきたいからな。お前も進学でもいいんじゃねーか?金銭的には余裕あるんだから」


まあ、確かに大学か専門学校に行けるだけのお金は十分にあるが…


「俺の学力だと行けるとこ限られるしね。それにこの学校で取れる資格で早めに就職して社畜になるのもありかなって」


進学校と農業高校の違いの1つには取れる資格の違いも大きく影響してるだろう。アーク溶接やら、危険物、フォークリフトにバックホー…まあ、小型だけど、それでもその辺の資格と簿記があれば多少は就職に有利になるだろう。


あとは普通車のMT免許でもあればなおよしだろう。


「まあ、早めに就職するのも妥当だとは思うが…お前も大学か専門学校でなら理想の彼女見つけられるかもだろ?」

「その前に彼女が出来ない…って、こんな悲しいこと言わせるなよ」

「そうか?案外今もこっそりアピールされてるかもだぜ?」

「ないない」


そう笑っていたこの時の俺は本当にそう思っていたんだよ。だって、想定できる?はるか雲の上の人からこっそりアピールされてるなんて誰も想像出来ないだろう。うん、そう、気づける方が凄いと思うさね。





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