24 お背中流すよ?
定番のイベント
「はぁ……疲れた……」
お風呂に入って一息つく。自室ももはや先生の侵食が進んでおり実質的に俺のプライベート空間が消えたのだが……お風呂とトイレくらいでしか1人になれる時間がないのもなんか不思議だ。
「嫌じゃないのがなんともねぇ……」
「何が?」
「……あの、ここどこか分かってますよね?」
「うん」
「じゃあ、なんで平然と入ってきてるんですか?」
普通に浴室に入ってきてる先生。裸じゃないのが救いだけど……何故か俺の大きめのTシャツしか着てないから逆に背徳感があるのがなんともあれだ。
「ヒロくんのお背中流そうと思ったの」
「そうですか。部屋の整理はいいんですか?」
「うん。あ、でもヒロくん。エッチな本は捨てといたからね」
「あれは俺のじゃない……って、なんで俺の部屋整理してるんですか」
しかもさらっと捨てられてるし。いや、俺が中学の頃に友達から押し付けられたものだけど……普通に捨てられたか。まあ、熟女ものだし俺より達也が喜びそうだが……本人曰く実用性は皆無だと言ってたかな。
「ヒロくんは私以外の裸に興奮しちゃいけません」
「理不尽ですが、とりあえず今その姿にドキドキしてるんで勘弁して貰えますか?」
「じゃあ、許す。あ、なんなら脱ごうか?」
「さらっと言わないでください」
こっちは裸単騎なのに大して向こうは大きめの俺のTシャツ1枚……うん、カオスだけど、なんか下着すら履いてなさそうだからガチで怖い。
「あ、ヒロくん。私見て大きくした?」
「否定はしないですが言葉にしないでください」
くそ、なんでこんなに向こうは余裕なのだろうか?これが年上の力なのだろうかと思っていると先生は思い出したように言った。
「そういえばヒロくんの持ってたやつにコスプレの多かったけど……私がしたら興奮する?」
「そりゃしますけど……」
「そっか。じゃあ、今度買ってくるね」
墓穴掘ったかもしれない……これで先生の攻めが強くなったらいよいよもって我慢の限界だろう。コスプレって具体的に何を買ってくるのやらと思っていると、先生は俺を手招きして言った。
「ほら、ヒロくん。背中流すからきてー」
「……せめてタオル巻かせてください」
「お風呂にタオルはマナー違反だよ?」
「お風呂にTシャツはありなんですか?」
そうして言い合っても不毛なので俺は諦めて浴槽から出ていく。先生が俺の裸をじっくりと見てくるのが物凄く恥ずかしいが……とりあえず股間からは視線を外して欲しいかなと切に願うのだった。いや、マジで。