15 今後について
スピーディに( - ̀ω -́ )✧
「わぁ……やらかしたぁ……」
先生の前でめっちゃ恥ずかしいところを見せてしまった。本心漏らしてそれで慰められるとかマジで恥ずかしい。その先生は1度荷物を取りに帰ったが……1人になって色々考えてしまう。
「流石に引かれたなぁ……というか、サラリと告白してしまったし……そもそも、先生と恋愛って大丈夫かな?」
バレたら大事になりそうだが……でも、もう勘違いで済ませていい問題じゃなくなってしまった。俺だって好意を認めてしまったのだから、仕方ない。
「腹を括るか……」
うん、もうこうなったら何がなんでも先生との関係をバレないようにしてやる。禁断の恋上等。先生に捨てられるまでは少なくとも隠してみせる。
「ただいまー」
そんなことを考えているとそんな挨拶をしながら入ってくる先生。うん、もう既に家確定されてるね。そんな風に思っていると、先生は俺を見てから嬉しそうに抱きついてきて言った。
「ヒロくんただいまー」
「いきなり下の名前ですか」
「え?嫌?」
「いえ、嫌じゃないですが……」
結構グイグイ来ててびっくりだ。いや、前からグイグイ来るけどこのスピードはさすがにビビる。
「あ、ヒロくんも私のこと梨沙って呼んでね」
「あの……学校では今まで通りにしてくださいね。バレたらまずいので」
「わかってるよー。だから、呼んでー」
そう言われたので仕方なく俺は呼んだ。
「り、梨沙さん」
「ふふ、さん付けかぁ……まあ、悪くないかな」
「呼び捨てはまだあれなので……」
というか、先生のスピードがおかしいだけで俺は正常なはずだ。
「あ、ヒロくん。お腹空いたよね?ご飯作る前に荷物運ぶの手伝ってくれる?お部屋はヒロくんの近くがいいなぁ」
「はぁ……隣の部屋空いてるんで好きにどうぞ」
そうして車から荷物を運び出すが……思ったよりも色々持ってきてて女性の大変さがよくわかった。これで他にも荷物あるとか明日が大変そうだが……まあ、仕方ない。
「あ、ヒロくん」
「なんですか?」
「ふふ、あのね大好きだよ」
そう言われて嬉しく思ってしまうのだから本当に自分はチョロいと思う。でもさ、誰かから愛して貰えるって本当に嬉しいことだと思うし、その愛情が俺に向いてるのなんて心から幸せを感じるんだよ。
はぁ……少し前なら勘違いで済ませられたのに……認めてしまったからもう誤魔化すことは出来ない。この明確な好意に対して俺も精一杯応えなくてはいけない。俺だって先生のこと大好きなんだからね。そう思うのだった。