表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

観察者

作者: 巳ノ星 壱果
掲載日:2026/05/02

 見栄を張るということほど、滑稽なものはないと思うようになった


 かつての私は違った。

 ブランドを身にまとい、それが自分の価値だと信じていた。

 20代前半、他人の手で全部失った。


 でも、前職で本物のお金持ちと出会った時に全てを知ってしまった


「静かに暮らす人ほど、何も主張しない」

 お金を持っている人ほど、資産を隠す。

 私は、その側の人間ではない。


 それを知った瞬間、世界の見え方が変わった。


 だからだろうか?

 ブランドロゴに執着する人を見ると、どこか小さな人間に見えてしまう。

 大きく見せた分だけ、内側の小ささは浮き上がる。


 ある人が言った

「新しく家を建てたいんです」


 その裏にある数字を、私は知っている。

 だから何も言わなかった。


 まだ終わっていないものがあるのに、さらに積み上げようとしている。


 増えていくものほど、不安定になる。


 この内側は、どこか歪んでいる。


 夢を見ていられるうちは、それでいい。


 この会社は、嘘でできている。

 この会社の数字は、すべて見えているのだ。


 一つの嘘を隠すために、また一つ嘘を重ねる。

 やがてそれは人から人へと渡り、形を変えて戻ってくる。

 どこかに積み上げた高い壁も、いずれ崩壊する。



 まるで人狼ゲームのようだ


 小さな辻褄は、ひとつずつ崩れる。


 嘘をつく人間は

 孤独になるか?嘘つき同士の集団で群れるか?


 そのどちらかだ。


 もし前者になったとしたら?

 まともに生きていけるのだろうか。


 だから私は、見ている。


 この人狼ゲームを


 退職するその日まで

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
いつもお世話になっております。 沢山のことを学ぶとある日今いる環境がこの作品みたいに見えることありますよね。 私も、主張しない側でありたいとそう感じました。 また楽しみにしてます!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ