第六章 呪いの末路
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魔力が空になると身体が動かなくなると初めて実感した。
思えばマリオンの魔力が尽きる時は、いつだって命の危機だった。
魔力だけが尽きるなんてレアケース、今の今まで遭遇した覚えは無い。
(いや。普通逆なんだよね、魔力の危機より多かった命の危機とか。)
翌日自分のベットで目が覚めたマリオンだが、身体を動かせるようになるまでは更に日を跨ぐ必要があった。
サミュエル王子からは大袈裟な程の感謝をされた。
恐縮しながら予定外の事をしたのに完治させられなかった旨をお詫びすると、逆に王子二人からそれは間違っていると説教される。
今回の件は紛れも無く快挙であると、君は国中の魔術師全てが匙を投げた呪いの弱体化に成功したのだと、懇々と説明された。
『ですが、多分呪いが落ち着いたのは、呪いの核とも言うべき怨念にまで浄化が届いていないからだと思います。』
と申し訳無くも治療の目途までは付いていないと告げたのだが。
『うん?魔力量さえ足りれば浄化で対抗出来たのだろう?
破邪や解呪の魔導具を先に用意すれば良いのでは無いか?』
とデスグレイ先生に指摘され、目から鱗が落ちる思いで確かに、と頷いた。
後絹製の浄化布なら割と簡単に用意出来るので、今度家庭教師として訪れる事が決まったアストリット令嬢に差し入れる様にしよう。
けれど当のアストリット嬢は眉を顰めて首を振り。
『言っておきますけど、絹糸の創造だけなら私にも出来ますけど、即興で浄化布を編む、なんて真似は多分貴女くらいしか出来ませんからね?』
と呆れながら注釈を入れられた。
何でも糸を精製する程の集中力と魔力糸を維持する集中力は、目を瞑って両手で別々の編み物をするくらい難しいのだという。
うん。手を使うと途端に難易度上がるのは分かる。
(けど、魔力糸ってイメージさえ慣れれば大体は手足みたいに動くものだと思っていたなぁ……。)
指摘するとコイツマジかって顔をされたのは記憶に新しい。
後、ぶっちゃけアストリットさんあそこまで多彩な表情を見せたのはマリオンが初めてだと言う。何と言うか、令嬢として完璧を崩さない人だったとか。
間違ってもあそこまで親しみ易い人では無かったとは驚きである。
マリオンの感覚だと人に優しく自分に厳しい、面倒見の良いお姉さんなのに。
それはさて置き、現状の確認だ。ミスティカ妃の件は契約精霊が大分力を回復し、花の傘を消費する事で徐々に完治へと向かっているらしい。
一方でミスティカ妃は峠と言うか、危機的状況からは一旦回復した。
予断こそ許さないしミスリルの浸食も止まっていないが、汚染は後退したまま大分鈍くなっているという。少なくとも結婚式までの猶予は出来たという。
次は部分手直しで終わっていたジグラード様の衣装を仕立て上げて、次に王妃様を終えたらサミュエル殿下で締め、という手順だった。
「その件ですが。お姉様の治療をして頂いた礼と言う名目で王妃様の衣装作りには私も参加する事になりましたわ。
あなたには王妃様よりもサミュエル殿下の服を優先する様にと仰せ付かっております。極論王妃様の方は関わらなくても良い、と。」
健康状態の確認が終わり、家庭教師として来訪したアストリットが今後の予定で修正があった部分を説明する。
「あ、じゃあ王妃様の衣装案を先に手渡した方が良いですよね。」
「え?」
次はジグラード様の筈とアストリットが首を捻る。
前回自分のドレスを作った時の草案を改良し、王妃様向けに修正したスケッチを何枚か用意しておいたのだと説明すると、最初だけ納得した顔で首を捻り、徐々にアストリットの目尻に皺が寄る。
「もしかしてサミュエル殿下の草案も既にお有りだったりします?」
「ええ……。」
見せて良いんですよねと、視線でジグラード様に確認する。
「アストリット嬢に限り、マリオンが情報共有したいものは全て見せて良いぞ。
但し口止めされている内容は全て口止めされている理由も先に伝えてくれ。」
「ッ……!!」
うん。裏の読めない人とか絶対嘘。見せつける様に凄い苦い顔してる。
「あ、あのアストリット様?」
「アスリ、と呼ぶか呼び捨てにとお願いした筈です。」
「は、はいアスリ。」
この笑顔は怖いなぁと思いながら、おずおずと全員分の衣装案を見せる。
パラリ、パラリ、ぱらり、ピタ。ぱらぱらパラパラ。
「え、何この画家。衣装案ですのよね?画家に案を出させたの?」
「いえ。私が描きましたけど……。」
「え?だってあなた、意匠の基礎は習っているんですよね?」
ん?何か発音が違う気がする……。
型紙はどうしているのか等を聞かれ、一旦簡単な衣装作成の手順をマリオンが実演してみると、先ず実演から入るのがおかしいと言われた。
「あのね?あなたのやり方はあなた一人しか出来ないの。
同じ衣装を量産するなら誰でも必要な情報が共有出来る必要があるでしょ?」
「え?簡単な絵を見せられて後は一人で組み立てて、細部を調整するのでは?」
「おぅストラード流は一旦忘れろ。」
アストリットに怒りの籠もった眼差しを向けられ、慌てて謝罪する。
「いえ、そうね。あなたには一旦普通の作業を見て貰うしかないわね。
あなたは悪くないけどあなたの常識が歪み過ぎてて、私には零から教える以外が出来ないわ。」
「そこまで酷いか?」
「はい。某家に商売が出来ないのは当然ですね。
アイツらに読み書き出来るのかを先ず問いたい。そりゃ客の要望聞きませんよ、答えられないし説明も出来ないもの。」
同じ服が二度と作れないのは致命的らしい。体格の変化も考慮してないとか。
とは言え、実際マリオン方式だから一人で何着も作れた側面はかなりあった。
「そもそも王家側の注文は減らせないのですか?」
実のところアストリット自身も職人としての腕は相当に高い。
だからこそ断言出来る。家の職人全員、他の誰にも真似は出来ないと。
客商売には向かないが、全部を一人で済ます事で省略可能にしている手順が数多あり、仕事量を確認すると、期限に間に合わせるためには王妃以外の分は予定通り進めて貰うしかないと言う。
「残念ながら王家全員分は譲れん。この建前が崩れたら貴族達を説得出来ない。
幸い我々の分は多少のアレンジでどうにかなるが、ストラードを潰した関係上、あの家が滞らせていた注文が全て殺到したからな。
婚儀に余裕が作れなかったのもその所為だ。」
「……つくづくあの家は害悪ですね。」
頭を痛める両者だったが、マリオンははらはらと二人の様子を見守るだけだ。
「取り敢えず王妃様の分だけは我が家の工房手順を見学してからにしましょう。
口頭で説明するだけでは何故問題なのか、必要な物は何かをマリオンに見て貰わないと、我々だけでは職人をどれだけ集めても無意味です。」
数日以内に手配するとの事で、素材の価格に関する話も後回しになった。
「後は……、他は兎も角これだけは確認したいのですが。
結局マリオンってヴェールヌイ様と契約、どうやったんですか?」
そもそも契約理解出来てなさそうと言われ、それが精霊の力を借りる常識なんだと朧気ながらに察する。
マリオンは多分、試されているんだろうなとジグラード様に先に確認を選ぶ。
「ジグラード様、私はヴェールヌイの事は全て説明する必要があると思いました。
後、ミスリルの話もミスティカ妃の事があるので明かさずに事を進めるには無理があると思いますが、付与魔術関連はデスグレイ先生に確認しないと……。」
「ふむ、及第点だな。ただ君の知ってる付与魔術は公表されている範囲だ。」
気にするとしたらミスリルの話はヴェールヌイ様と対面しなければ私越しに用意する形で隠蔽が可能だと補足を受けた。
どうやら彼女には全部話して良いらしい。
そのアストリットは首を傾げ。
「あの、マリオンはヴェールヌイ様から尊称は省く様に言われているので?」
「いえ。ヴェールヌイは私の作品で、私が名付けたんです。」
「?」
作品?と何の話かも分からないアストリットの前で、肩のヴェールヌイが透明化を解く。
『御用かね?母よ。』
「ええ。アスリ、ヴェールヌイは私がストラード家から逃亡するために作った銀糸の刺繍鳥だったの。名前もヴェールヌイに乞われて私が決めた。
精霊化は偶然の産物で、普通に銀糸を作っても精霊にはならないわ。」
『合っている。私は母マリオンの手で誕生した、半神半霊だ。』
「……え?『半神』半霊、ですか?人造、の?」
理解の追い付かないアストリットにマリオンがジグラードに保護された経緯を説明すると、再びヴェールヌイが口を開く。
『母なら常に精霊を創造出来るとは思わない事だ。
我々精霊にとって個体化の意味は無い。』
絶句して必死に状況を理解しようとしていたアストリットははたと気付く。
「あの、ジグラード様。もしかして先程のヴェールヌイ様のお話の説明に、精霊の生態に関わる未解明部分が含まれたりしてますか?」
「気付いたか。ヴェールヌイ様の話は部外秘確実の話が山盛りだから、対外的にはマリオンとヴェールヌイ様は契約のみの関係とさせて頂いている。
絶対に、忘れない様に。」
ジグラードの力強い念押しに、アストリットがあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙、と頭を抱えながら濁点交じりの悲鳴を上げる。
(隣の部屋の精霊公園も以前口止めされていたけど、この調子だとアスリには説明した方が良いのかな……?)
聞きたくないと言われている気もするが、伝えないのも不味い気がする。
「黙らなくて良いわよ、マリオン。
アナタが必要と思った話を伝えて貰った方が絶対痛みが少ないから。」
「じゃあ。多分精霊って、自然とか、世界の感情そのものです。
自然の精神的な部分が欠片みたいに塊となった姿が精霊。だから人の声は精霊にとって音でしか無くて。心で会話するから契約が一番伝わり易くて。
名前や契約が器、人で言う肉体の素材になるから個性が出る。だよね?」
『そうだ。』
「「「 」」」
ヴェールヌイの肯定に、この場の三人。ジグラード、アストリット、コルネリアの全員が揃って表情ごと硬直する。あれ、何か間違った?
「待って。自然や世界に、感情があるの?」
「人で言う、です。川は山を下り海に届き、空へ上り、雨となって地に戻る。途中の引っかかりに人で言う不満や不調を感じて、滞りに不快を意識する。
そんな大雑把な視点で。人の目に見えるのは全体では無くて。
川や世界が人なら切れた髪の毛や爪の欠片。
川でいう飛沫が、この子達になるんじゃないかと。」
だから、言葉だけで意思が理解出来るのはヴェールヌイくらいだと思います、と付け足す。
「ま、待ってくれ。待って欲しい。という事はだ。
以前精霊にとって人が要不要では無く、嗜好の問題だと言うのは?」
「精霊は魔力に乗った感情に共感しているのだと。
水辺に惹かれるか人に惹かれるかはその時次第で、個を持つと拘りや共感が強くなるといった感じを、耳では無く触覚だけで判断している印象ですかね?」
『そこは人の感性だ。言葉は解するが人の領分は我にも解らん。』
アスリに続き、今度はジグラード様も顔を手で覆う。
「あの、コレ私聞いて良かったんですか?」
「「良くないけど必要になりそうだから、箝口令が敷かれていると思って。」」
コルネリアが戦慄しながら呟き、二人の言葉が見事に揃う。
「で。だから精霊の服や体を直すと器が膨らむ感じで増えるんです。
でも、個が無いと大きくなったら分裂したり、逆にくっ付いたりもします。」
「……あ!普通の精霊ってまんま水飛沫みたいな感じなんだ!
水滴だから大きな水滴はまた撥ねたり、細かい粒を集めて精霊の形を取ったり。
という事は個体ってあんまり精霊に意味が無いんですね?」
私はそう理解しています、とコルネリアを肯定するマリオン。
また顔を隠される。
「だから、ヴェールヌイを意図して作るのはそもそも間違っているんです。
同じ精霊を集めて、意図して神の器が用意出来ても、本来この遊び場と同じ状況になるのが正しいんだと思います。」
マリオンは客室から私室に移された、精霊用の遊具を一同に見せる。
「わ、わぁ~……。精霊が、まるで人混みの様に集まってる……。」
生まれて初めて見る光景と情報にちょっと現実逃避が入るアスリ。
とは言えこれを見た事無いのはアストリットだけで、他の二人はマリオンの意図を察する事が出来た。
「そうか。これがヴェールヌイ様と同じ環境だとすると、だ。
ある意味ヴェールヌイ様は元々数年の歳月を賭けた秘宝の様な環境があった。
視点を変えると伝説の秘宝の成り損ないに当たるのか。」
成功例と捉えるから再現可能だと思う。だが冷静に考えればマリオンは精霊の力を借りようとしただけで、一つに纏めようとはしていない筈だ。
「あの、ちょっと宜しいですか。
私どうしても気になる事があるんですけど、ちょーっとマリオンが以前置かれていた、某家での環境と脱出迄の経緯、教えて頂いて構いません?」
まあ全部箝口令ものだと理解していればとジグラード様の同意を受け、諸々の過去話を一通り覚えている範囲で私室の椅子に座って話す。
と言っても脱出前後以外は話す内容も多く無いのですが。
代わりに怒ってくれるのは嬉しいのです、が。超怖いです。
無表情と両立させた笑顔が、特に。
「聞きしに勝る状況ですが、やはり疑惑は強くなりますね。
ヴェールヌイ様、お答え辛いなら無理にとは言いませんがもしや。今のマリオンは大分人より精霊に近い体質、又は精神をしているのではありませんか?」
「「ッ!!」」
二人が驚愕し、しかしヴェールヌイは意図を察しかねて首を捻った。
(さて。これは我には答えて良いか分からない。
母よ、あなたはこの問いの答えを聞きたいと思うのか?)
不可視の糸を通してヴェールヌイがマリオンだけに確認を求めて来るが、何が問題なのかはちょっと良く分からない。
なのでこっちも何が?と聞くしかなかった。
『そうだ。母マリオンは長年精霊と魔力交換や互いの治療を続け、人の中で最も精霊に近い存在となっている。
何せ人よりも精霊の方が親しかったのでな。』
三人が絶句する理由が分からないので、取り敢えず紅茶を飲みながら少し待つ。
あ。このお菓子初めての味だ。
「……アストリット嬢、よく気付いてくれた。
今後マリオンが外出する際、この秘密を知るコルネリアか君の、どちらかが常に同行する様に頼む。」
ジグラードは今更ながらに、マリオンに人の常識が通じない、人とは異なる体質や異能を有する可能性に気付いた。
(というより、本当に金属糸はヴェールヌイ様の力なのか?もっと補助輪の様な、扱い方の分からない部分を教える様な助力しか、していないのでは無いか?)
完全に見落としていた、とジグラードは自分の失態を認める。
とは言え、今更マリオンを拒絶するなど政治的理由を抜きにしても有り得ない。
「ヴェールヌイ様、これはお願いになりますが、もしマリオンに自分が理解していない力や知識があるなら、それを教えてあげて頂きたい。
そして出来れば、その力を最初に見せるのは夫である私であって欲しい。」
如何か、と問うヴェールヌイは、これも首を捻る。
『自然に実感する、と言うのではなく、教える、のか?
良く分からないが、人前でお前達の知らない部分を見せない様にすると言う願いは理解した。それ以外は、母次第だ。』
これは、私が自分の見落としている何かがあると言う意味だろうか?
「分かる範囲で、頑張ってみます。」
緊迫感の解けた三人が、深い溜息を吐く。
(まあ、多分もう少し自分と向き合えって事なんでしょうね。)
あの後改めてマリオンの一般常識、知識全般を確認し合おうと言う話になり、授業とは名ばかりの雑談中心で一日を費やした。
夕食を取り、寝室に戻った後でマリオンは月を眺めながら呟いた。
「ねぇヴェールヌイ。私が気付いていない私が人と違う部分って、何かな?」
『人の視点は解り兼ねるが、金属の性質を選べる辺りでは無いか?』
「金属を?糸の素材を変えられるって事?」
そうだ、と頷くヴェールヌイ。
『人は、糸を術式を介して変質させている。
だが母は金属に限れば術式など要らないだろう?』
「ええ。だって金属化の術式って無いよね?」
マリオンが首を傾げると、そういう事かとヴェールヌイが納得する。
『母よ。金属化の術式はあるぞ、母が知らなかっただけだ。
もしかして母は、金属は糸でしか出せないと誤解しているのか?』
「違うの?」
『ああ、一度に金属を作るのは容易くない。固体となれば猶更だ。
だから負担の少ない糸を使うよう言ったのだが……、そうか。これが頭で考える人と精霊の違いなのだろうな。』
ヴェールヌイの言った意味をもう一度よく考える。
魔力を金属に変えるのは別に糸に限らない。自分の力を理解していない。人は頭で考えて、精霊は感覚で自分を捉える。
漠然と、机の上に手を伸ばして霧を想像する。金属、何が良いだろう。
銀、鉄、銅。何となく、今迄に出来ない何かを挑戦してみようと思い至る。
今迄に見た事の無い、自然界に存在するであろう、自分の魔力の及ぶ、知らない変化を探し出す。
(これは……、体が痛む。もっと楽な、肩に力の要らない、奇麗な何か。)
自分の力だけで創造出来る輝きが次第に目の前に漂い、それを小さな指輪の形、お守りになる様にと三日月を象って固形に定める。
「……出来た。」
霧に見えた粉が一つに繋がり、熔けたように望んだ形で凝固した。
『それはオリハルコンだ。
母には金属であれば、器の及ぶ限り好きなだけ創造出来る。』
「あれ?」
『ただ、日緋色金だけは止めておけ。
あれは母一人でも創れなくは無いが、命への負担が大き過ぎる。
どうしても必要な時は必ず、我を呼べ。』
「うん。……うん?宝石は?」
問いの関連が分からなかったヴェールヌイだが、首を捻りながら答える。
『あれは土の精霊の力を借りないと無理だろう。母の力とは呼べない。
だが、土までなら術式は要らないから、それも母の力なのか?』
人の考える境界は精霊の力とは無関係なので、区分が中々難しい。
けれど、ちょっと土の精霊に頼んで指輪の月を透明度の高いエメラルドで包み、蓋をする。
「――うん。奇麗に出来た。」
(確か宝石って普通の石より高いよね。オリハルコンって一番高い金属だっけ。
ヒヒイロカネ――は値段が付かなかった筈。でも、安いって意味じゃない?)
流石に不味い物創ってないかな、とはマリオンにも察する事が出来た。
※続きは明日、7/8日投稿です。




