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なろラジ大賞2 応募作品

幕末〜人の業はいつの世も〜

作者: 海堂直也

現代劇です。


 きっと彼は今頃、頭の中で色々と考えを巡らせている。私がストレートなメッセージを送ったから。日時は私が指定した。彼の都合を聞くと遅くなってしまうから。


 別れのイントロは流れてた “大事な話があるから” これには、ソレを決定づける力がある。だから約束は早めにした。お互いに、悩んでしまわない様に。


 約束に、彼は合わせてくれる。そういう人だ。大概の事は「いいよぉ」と言ってくれる。彼と付き合っている事を知った人から、意外という反応をされた事がない。彼の何を好きになったか質問してくる人もいない。人畜無害、男女問わず友人が多く、悪い噂を聞いたことが無い。良い人だが、評価は詰らない男。


 大学4年の頃、将来の方向性という意味の判らない理由で2年の付き合いにピリオドを打たれた私に、無頓着に側に居て、心地よかった。 

 

 私が持て余した恋愛への憧れに、もう3年も付き合わせている。


 待ち合せ5分前、彼はそこ居る。ポケットに手を突っ込んで、柱により掛かる。いつもと変わらない。「まった?」私の声に首を振って応える筈なのに「話、何?」寂しい笑顔でそう言ってきた。


 いざとなると、喉から先に声が出ない。胸にどんどん言葉と想いが膨らんで、勝手に泣いてた。


 深く呼吸をした彼が何かを呟いてポケットから手を出した。抱きしめてはくれない。私に聞こえたのは「大丈夫?」凄く優しいトーン。肩を掴んで私の顔を覗き込んでる。


 泣きながら首を縦に降る事しか出来ず、「元気でね」そう残して、彼は行ってしまう。最後まで彼の優しさに甘えてしまった。


 いつの間にか、ポケットに指輪が入っている。クリスマスに貰ったペアリング、私の指には納まったまま。


 こんなにも私の気持を受け止めてくれる。“別れたい” どこかで反抗してくれる事も望んでた。でも結局 “いいよ” だった。


 彼が嫌いな訳じゃない。許されて、甘えて、優しさに浸って、自分が弱い人間になるのが嫌だった。


 社会に出て、意外とキツくて、愚痴こぼして、でも彼は頷いて。だから私は社会の荒波に溺れてしまう、負けてしまう、彼の優しさに逃げてしまう。


 もっと強くなりたいから、もっと良い女になりたいから。


        ゴメンナサイ

 

 





幕末をタイトルにして何故にコレ?


⇩頭の中味





鎖国「付き合い成立彼に夢中」出島オランダとの貿易「彼の浮気?」大政奉還 江戸幕府「彼」が朝廷「私」に政権「指輪」を返す開国「お互いにフリー」倒幕「彼に未練は無い」 王政復古の大号令「彼の優しさと恋愛に溺れたかった自分を捨て、社会に生きる」黒船「お局様?社会そのもの?」


こーなったからです。


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