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旅の途中
腰巾着の泥には魄が宿っていた。
それは泥の坊やを捕食した。
他の生き物たちにバレないように
腰巾着の中で助走をつけた。
一気に走りこんで荷台を飛び降りた。
生き物たちはその様子を見て
泥の坊やが脱走したことを、
商人に告げた。
商人は気にもとめず、
荷台を止めることもなかった。
アマノミヤの泥は地面に叩きつけられ、
何個にも割れてしまった。
何日も同じところで
粉々になったまま佇んでいた。
意識はしだいに分裂した。
雨に濡れて泥はやっとのことで
体を球に形成した。
しかしながらデクのように木偶でもなく、
頑丈でもない儚い泥の塊だった。
やがてそれは
四つの塊に落ち着きいた。




