表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/30

001 Lia 「ユメ」

 私は夢を見た。

 大きく、そして恐ろしいく深い、吸い込まれそうな夢。

 煮え滾るように頭蓋を圧迫する感覚を覚えながら、唯暗い道をを真っ直ぐに歩くしか術の無い夢。

 進む度に吐き気は増していく。進む度に立ち止まるなと頭に響く声が大きくなる、

 五月蝿い。ちゃんと進んでやるから少し黙っていてくれ。

 そう念じていても、この頭に響く声が口を閉じることはなかった。


 ――――止まれ


 進めと命じていた声は、途端に私の足を止める。逆らおうとは思わなかった。それもそうだ。吐き気で俯いていた頭を上げたら、そこに誰かが立っていたのだから。顔はもう覚えていないけれど。

 目覚めた時には、その人物は男か女かも覚えていなかったのだから、当然と言えば当然なのではないだろうか。

 彼、いや、彼女かもしれないが、そいつはこう言ったのだ。


「魔の者が、千年の封印から解き放たれようとしている。黒き刃を握れ。その身体に流れる血が、お前を導くだろう」


 その時はそいつが何を言っているのか理解できなかった。

 ――――そう、目覚めるまでは。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ