チーターと鳥
ある日のこと、空を飛んでいた鳥は思いました。チーターの様に野をかけてみたいと。
ある日のこと、空を見上げたチーターは思いました。鳥のように空を自由に飛びたいと。
「ねえ鳥さん、鳥さ…」
「キャアー!チーターよ!」
「僕はただ…ただ空を飛んでみたいだけなのに…」
その様子を静かに見ていたある鳥は思いました。僕は君みたいに野をかけたいよ。僕と君は逆だったら良かったのに…。
今日も諦めず声をかけるチーター。
「ねえ鳥さ…」
「キャアまたチーターよ!」
「また逃げられちゃった」
「ねえ。チーター君。」
「わっ!誰?」
「僕、君にお願いがあるんだ。君のような速く走れる足が欲しい。」
「本当かい?僕は君のような自由に空を飛ぶ翼が欲しい。交換しない?」
「え!?どうやって?」
「空に大きな太陽があるだろ?あれに向かって同時に3回叫ぶんだ。そうしたら体が入れ代わるんだって。」
「そうなの?じゃあやってみようよ。でもなんて言えば…?」
コソコソ
「ええとねえ……」
「うん。わかった!…せーの…」
そして、お互いに夢だった大空夢だった野をかけたのでした。
めでたしめでたし