旅
「おばあちゃん・・・死んじゃった」
青い顔でお母さんが言った。
一瞬、時が止まったように感じた。
それと同時に思考も止まり息がつまった。
信じられなかった。
当時1年生の私には『死』というものが
全く理解出来ていなかった。
無意識に涙が溢れ出した。
それが嘘であって欲しかった。
誰かに「嘘だよ」「死んでなんかいないよ」と
いってほしかった。
私は前にも言っただろうか。
病院が嫌いでおばあちゃんに中々会わなかった。
大好きだけど、会いたいけれど
どうしても気分の悪くなる病院の空気が嫌だった。
「後悔」というものを幼くも最悪な状況で覚えてしまった。
―
おばあちゃんの亡骸を見たのはお通夜の時だった。
静かに目を閉じて何も言わない。
本当に眠っているようだった。が、息はしていない。
お坊さんがお経をあげているときも皆で料理を食べているときも
私は悲しみに打ちひしがれて泣いていた。
そして、もしかしたら目を開けるんじゃないか、と
子供ながらに思い、おばあちゃんの入っている柩を見つめていた。
その夜、お母さんはおばあちゃんと一緒に寝た。
私はお母さんも眠るように死んでしまったらどうしようと思っていた。
―
おばあちゃんが焼かれる日がやってきた。
おばあちゃんの顔は見えないものの、焼却炉に入れられるおばあちゃんを見ていられなかった。
数時間かかったのだろうか。
おばあちゃんは『人間』という形は跡形もなく『骨』になっていた。
これが本当におばあちゃんなの?
信じられないこと尽くめだった。
私は母方のおじさんと一緒に「おばあちゃん」を骨壷に納めた。
書いてる時に泣いちゃいました(ノ_・。)




