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修行編の始まり

「アタシに何か用があって、メイロウを遣わしたんじゃろ? メイロウは自分から動くような性格じゃなさそうだしの」


 羅羽羅と威扇の視線がぶつかる。


「ええ。めいろに行ってもらったのは、いせピに頼みたいことがあって、だね」


「何を所望かわからんが、アタシは安くないぞ?」


「そこはまあ大丈夫かな。最悪はめいろに体で払ってもらうし」


「え? 俺が?」


「それはそれで、アタシは構わないんじゃが、ニミミは相当嫌がっておるようじゃぞ?」


 怪訝な表情の日美々を見て、威扇はくっくと笑う。


「暇つぶしと美味しい食事と旨い酒、でどう?

 まあ、提供するのは私じゃないんだけどね」


「ふむ。

 報酬は一旦置いとくとして、何をさせたいんじゃ?」


「めいろを鍛えて欲しいんだよね」


「鍛えるというのは、戦闘面でってことでよいかの?」


「ええ。めいろを強くしてくれない?」


「なるほど。食事と旨い酒付きで、メイロウを鍛えて暇をつぶせというわけじゃな」


「お願いできる?」


「ふむ。元よりメイロウは、アタシが手取り足取り鍛えるつもりじゃったし、喜んで引き受けよう」


「じゃあ、めいろ修行編の始まりってことで」


「どこでどう鍛えるかはアタシの自由でいいんじゃな?」


「ええ。まあ、場所は暴れても大丈夫な所でお願いしたいところだけど」


 羅羽羅が頷く。


「それならアタシの居た、ダンジョンのあの場所が最適じゃろうな」


「私も参加します!」


 日美々がピンと手を挙げる。 


「めいろくんに付いてく為にも強くなりたいです!」


「ただ夫の帰りを待つ妻ではありたくないというわけじゃな?」


「はい」


 日美々が力強く頷く。


「あと、ダンジョンでやるなら、めおめおも行ってきてもらうから」


「え?」


 羅羽羅の言葉に目を大きく開いて驚愕する芽緒。 

 

「えええ? 私ですか? 私は無理ですよ? 超運動音痴ですよ? ただのお荷物ですよ?」


「めおめおは修行しろってわけじゃなくて、まずはダンジョン内に居られるかどうかのチェックからかな」 


「それくらいなら……。私がここに居られる理由でもありますし。

 でも、迷惑にならないですかね?」


 芽緒がこの家で暮らしている理由の一つは、魔素――魔力に彼女が本当に順応しているのか、急な体調の変化が起きないかなどのチェックのためであり、それを本人も理解している。


「ニミミは獣人のようじゃし問題は無かろうが、そっちのメオはこっちの世界の人間じゃろう? こっちの世界の人間は、ダンジョン内に立ち入ることすら難しいんじゃないんかの?」


「めおめおは、1日以上ダンジョンに閉じ込められていた経験があって、ダンジョン内の環境に適応させられてるはずで、おそらく大丈夫だと思うんだけど、何か異変が起きないか、めいろに気を配ってもらうしかないね」


「アタシが鍛えてる最中にそんな余裕があるかは保証できんがの?」


「食事を用意するのはこのめおめおだよ? 美味しい食事が用意できなくなったら、いせピも困るでしょ?」


「たしかに旨い飯は最重要じゃ! メオの体調を第一じゃ!

 その代わり、飯はしっかり頼むぞ!!」


「は、はい」


 真っ直ぐ芽緒を見る威扇に、気圧される芽緒。


「となれば早速じゃがメイロウ、一つやってもらいたいことがある」


「俺にですか?」


「こことアタシが居たダンジョン、お主の【転移】で繋がってはおるが、お主が魔法を使わねば移動できぬじゃろ?」


「それは当然そうですね」


「それを、魔法を使わずとも行き来できるよう、なんとかしてくれんかの?」


 無茶振りが明狼に襲い掛かったのだった。 

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