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あとがき

　まずは、数ある小説の中から「おくぶたえ」を見つけてくださって、ありがとうございます。

　この小説はもう10年以上前、個人のホームページを持つことが流行った頃に、「もう一度青春時代を思い出したい」という想いで書いた作品です。その後に大病を患い、サイトを閉鎖した後はずっと忘れていたのですが、久しぶりにHDDから見つけ出し、小説投稿サイトにアップしてみました。

　たぶん、世の中の主流からは外れたジャンルでしょうし、青春真っ只中の方にはピンとこない内容だと思います。でも、きっと私と同じように青春を懐かしく思う世代の方々には、振り返ってようやく見える光景を共有できると思うのです。

　あの頃は未熟で、傷つくことも多かったですが、手放しで恋ができた、幸せな日々だったと思います。そんな皆さんの大切な思い出を、千夏子を通じて振り返っていただけましたら嬉しく思います。

　最後に、次作のお知らせです。私は千夏子や彼女を取り巻く人々が大好きですので、また同じ舞台軸にて別の登場人物の物語を執筆中です。近々発表させていただこうと思いますので、そちらもどうぞよろしくお願いいたします。

　拙い作品を最後までお読みいただきましたこと、心から御礼申し上げます。もしお時間が許せば、ご感想などいただけましたら幸甚の至りに存じます。皆さまの青春時代の思い出話なども、ぜひお聞かせくださいませ。

　水上栞