表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/8

[ ババロア / ガーネット / ブローチ ]

 僕はミシンの間から出してもらえたあとに、傷を癒やすための部屋に移された。


 筆頭侍女は、生きて出られたお祝いに、と好物のババロアを作って持ってきてくれた。


 まろやかな甘味で生きていることを確かめていると、父が小さな箱を持って、僕を訪ねてきた。

 箱の中身は、ガーネットをあしらったブローチだった。

 キラキラ輝くそれは、地図を作った者の持ち物だという伝承があるという。


「かの者を探す際に、必ず役立つであろう。持って行け」


 父様はそう言うと、きびすを返し、部屋を出て行った。

 声を掛けようとしたが、なんと言えばいいのか、僕には分からない。

 彼の背中が、なんだか小さく見えた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ