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400.W.S  作者: たちかぜ
1/7

 

握っていて、なかなか開こうとしない手を

無理にひらかせた。

小さな手で、ギュッと力いっぱい握っている手が、

お店で何か――そう小さいおかしとか――盗んできたと思ったから。

「あけなさい!」

「いやだ!!」

必死で抵抗する手を無理にこじあける。

火が付いたように泣き出す我が子。

でも、その手には・・・・・・……。

「何も、持っていないじゃない」

ゴメンね、と抱き寄せると、泣きじゃくりながら教えてくれた。

「さっき・・・・・・、そこでっ・・・・・・お父さん、会ったんだッ・・・・・・。

父さっ・・・・・・。忘れたくっなくって、

さわった・・・・・・しまっておこうって・・・・・・。

母さんのバカ~!!」

後はもう、大泣きだった。

ごめんね、また近いうちに会えるからね、と言うのが精一杯で、

私の目もぬれてきた。

<了>

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