AKIRA
《YUUHI》
「なっなに?ここは!」
私が見たこの世界には、死体がごろごろ落ちていた。
でも私には、あまりショックというようなものを感じなかった。
フツウなのに・・・
死体をよけながら歩いていく。
その死体からは、異臭がするがそんなことを気にせず歩いている少年の後ろ姿がそこにあった。
私に気が付いたのか私のほうに向いてきた。
《AKIRA》
「たのしぃ~~!」
俺は狂った声を上げながら周りの人間を刺し殺す。
周りの人間どもは、悲鳴を上げながら逃げていく。
その悲鳴が、俺にって快楽になっていることも知らずに・・
次々に増えていく人間どもを俺は無差別に殺す。
そんなときだった。
後ろから気配を感じた。
俺は、後ろを振り返ってみた。
すると、
人間がみな赤黒い血を流しながら、倒れているこの場所を何気ない顔で歩いてくる女がいた。
《視点》
秋蘭と夕日の間に風が吹いていた。
死体から臭う異臭を空間に巻き上げるかのようにその風は吹く
(AKIRA)
俺は、驚きを隠せなかった。
たいていの人間なら俺をみたらすぐに逃げるのに、その女は俺にずかずか近づいてきた。
気味が悪かった、それは俺上に。
ただ俺はここが、現実じゃないと分かっていたから俺はその女を殺そうとナイフをふりあげた
その時だった、
ぴった
俺のほほを冷たくて心地いい手の感触が伝わる。
「やめろっ!!」
瞬時に俺はその手をはらった。
その女は、笑顔で「大丈夫」と聞いてきた。