羽根突き
正月───、大庭では数人による羽根突きが行われている。
今日も今日とて、オオクニヌシの祖父母が運営するお寺へとやって来ているオロチ、とその一行。
『そうそう、これこれ!』と開口一番にほざきニヤニヤ顔するのはタケル。その眼前では、女同士の羽根突きが繰り広げられている。
『俺に感謝して欲しいくらいだ』とは、オオクニヌシの言葉。隣にいるオロチは苦笑。
数日前のこともあり、今日は男三人の他にクラスの女子に声が掛かっている。アマテラス、ツクヨミ、コノハナサクヤと卑弥呼、更に人数合わせの名目で茶道部の2年タギリ、タギツ、カグヅチも。そして何故か───
「勝負あり!!」
校長のゼウスまで。言い分的には保護者。低身長僕っ子に務まるかどうかは微妙であるが大人であることに間違いは無い。それに、羽根突きの提案者でもある。
「子供の成長・知見を広めるのは教育者としての務めだからね」
担任よりも素晴らしい教師というのは少し語弊があるが、審判員がいるに越したことはない。
「ささッ、次はタギリちゃんとタギツちゃんだよ」
躙り寄る二人。
闘志に燃える姉と反撃狙いの妹。
勝者はやはり姉。
「しゃぁあアア!」
「うわぁ〜めんど」
「さぁ次はオオクニヌシ君とカグヅチ君」
「隊長の名は、このボクが頂くとしようじゃないか!さぁかかってこい、隊長くん」
「あっ……俺のあだ名は番長です」
「……………そうとも言う!」
「………」
華麗に舞うカグヅチだったが、体躯の差や地の利により勝者はオオクニヌシ。
「実に面白い試合だったね、次はツクヨミちゃんと卑弥呼ちゃんかな」
今度は、本物の学級委員を決めるような戦い。
「あまり私を舐めないでくださいね」
「お手柔らかにお願いしますわ」
死闘の末、勝者は帰宅部筆頭のキメコこと卑弥呼。
「100年早いわ!」
「クッ、無念ですわ」
「うんうんいいね、さっ次はヤマタノオロチ───君はいないから、僕とヤマトタケル君だね」
「ハアァ!?ええェッ!?」
これは大人の事情により、タケルが勝利する。
勝ち抜き戦。次戦のアマテラス対ヤマトタケルは、アマの勝利。運動音痴では勝負にすらならない。
「ぐへぇー」
「楽勝ね」
続く対戦。順当に進むも、アマはタギリに倒される。決勝を争うのは卑弥呼とタギリ。
「年上だからって容赦はしません!」
「望むところ、かかってらっしゃい!」
激戦、混戦、聖戦。
帰宅部 VS 茶道部。
勝者は───
1ヶ月分の餅獲得者は───
「貧乏人の根性、舐めないでくださいッ!」
「勝者は卑弥呼ちゃん!」
大量の餅が賞品として、オオクニヌシの祖父から渡された。
「───この汁粉、美味しいですね」
脇では、オオクニヌシの祖母とオロチが談笑。
「和みすぎィィ゙イィ!!」
早々に戦線離脱したオロチ以外皆校長に至るまで、顔には沢山の墨。
「判断良すぎぃィイ゙ン!?」
真の勝者はずっと寛いでいたオロチだったのかもしれない。
どうも、おはよう、こんにちは、こんばんわ、おつかれさまです(・∀・)
この作品に出会ってくれて感謝。
更新日は不定期です。
このコメディ作品はあと4話で完結します。
最後まで宜しくお願い致します。




