勉強会
【テスト10日前】
休日、オロチはタケルと一緒に勉強中。
「茶菓子は?」
「そんな物あるわけないじゃん」
場所はオロチ宅、男二人、勉強が捗ることもない。
「ゲームしよぜ」
「無いよ」
「なんでだよ?」
勉強期間中、遊び道具は全て没収されている。
「酷くね?俺の親だったら普通にブチギレてるわ」
「中学入っての最初のテストだし、熱が入ってるんだよ、きっと」
「熱入れるのは親じゃねぇ!!オロチんだろが!!」
「熱い、ねぇ」
珍しく良いこと言うタケルだが、勉強は全くと言っていいほど進んでいない。
そもそもの話、この会はタケルのためを思ってオロチが提案したもの。
タケルは、頭が悪い。
運動音痴は二人ともだが、勉強はオロチの方ができる───といっても真ん中あたりなので、おちおちと遊んではいられず、勉強会をするに至っているのだ。
優雅に寛ぐのは不可。
「もっと、頭の良い友達も誘うべきだったかな?」
「──っ、ツクヨミさんを呼ぼう!」
脊髄反射のように答えるも、ツクヨミの家どころか連絡先は互いに知らない。
もし、クラスに知っている者がいるならば、タケルが血の涙を流しながら情報を仕入れていただろう。
「僕が言うのは、ツッキーじゃなくてアマちゃんのことだよ───家……近いじゃん」
「──っ!あいつは呼ぶな!勉強できねぇ!!」
「今もしてないよね?」
「ダメだ!うるせーんだよ、集中できなくなる!」
「今も遊んでるよね?」
「もっと酷い状況になるって言ってんだよ。俺は友達の家をカオスにはしたくねえ」
「そっか………じゃあ、番長は?」
「ハアァ!?」
オオクニヌシこと番長は賢い。
学年1位のツクヨミには及ばないが、10位前後には入る猛者と言われている。
「これ以上、この狭い部屋に男を増やすな!」
「タケちゃん家も、そんなに変わらないけどね」
「よそはよそ、うちはうちなんだよ」
「うん、ごめん。ちょっと、意味わからないや」
「気付け!」
「無理、不可、難題」
「シンパシーを感じろ!俺の心を読むくらいにな!」
「はいはい、わかったわかった。変なこと言って遅延する行為はやめてね」
「ちっ、バレたか」
「バレバレだよ」
とは言っても、虚しく時間は過ぎてしまっている。
始めてからの約1時間半、ノートに書いてあるのは汚い絵ばかり。
「かくなる上は、上級生かな?」
「──っ!ウズメ部長!!」
「無い無い、有り得ないよ、無理に決まってるでしょ」
「わからねぇぞ、もしかすれば俺達の……いや俺の頼みなら聞いてくれるかもしれねぇ!」
「なんでそこ、言い直すのさ」
「こうしちゃ居られねぇ!行くぞ、オロチん!!」
「え?」
引っ張られるオロチの手。
無我夢中に走り出すタケル。
番長なら家を知っているだろうという推測は、正解か否か。
だが残念なことに、その番長家で事切れる二人。
何故なら、オロチの家からは学校を挟んで真反対にあるからだ。
遠い距離、青春のように走り切った。
「茶くらいだそうか?」
「いるかぁ!!」
(いつも、飲んでるもんね)
こうして、休日の勉強会は何の成果も上げられず終了した。
どうも、おはよう、こんにちは、こんばんわ、おつかれさま(・∀・)
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