米
「なんで俺のグループにアマとキメコがいるんだよ!!」
開口一番、隣で米を洗うオロチに物申すタケル。
「さっ、さぁ……?バランス、見たんじゃない?」
「オカシイだろ、贔屓だ絶対!そういうなら、アマとツクヨミさん、交換してくれ!」
「いやぁ、それは無理でしょ」
脇目に映るツクヨミは丁寧に下処理中。
中1と思えぬ所作は、学年1位と呼ぶに相応しいくらい美麗。
その更に向こうには、番長ことオオクニヌシとコノハナサクヤのハナ。
「ちっ……ッ」
組み分けは、教師陣の判断。
文句は、そう言えるものではない。
逆らえば、別室で弁財天のロック御経を聞かなければならない。
だが、どこも和気藹々とする中、タケルたちは喧騒モード一択。
他と同じように、キャッキャッウッフと仲良くする義理もないのだが───
「くっっっそ、ムカつく!」
協調性はおろか、個人技で夕飯を作る始末に納得は言ってない。
「まぁまぁ、タケちゃんは米担当なわけでしょ?」
「知るか!───だが、あいつらに任すのは無理だ。信用ならねぇ。カレーの決めてはルーじゃねぇ、米だ!土台は、漢の俺が作るが道理だろ!」
「水分量……間違えないでね」
「ったりめぇよ!!」
怒りを反動に、泡立つほど米を洗うタケルを尻目に、オロチは仮設テントへ。
「お米、これくらいでいいかな?」
処理を終わらせたツクヨミは、眼をパチクリとして微笑む。
「えぇ、バッチリよ。流石はオロチ君ね」
「いやぁー、それほどでも……あるかも?」
恋愛感情を持たないオロチでも、美人の笑顔には頬が緩むというもの。
何やら、後ろから刺すように痛い視線を感じるも、一旦は無視。
「この後は……どうすればいいのかな?」
「炊きましょう──ほらあそこ……」
指差す先にいるのは、どデカい図体。
「ヌー君みたく、米を炊いてもらえるかしら?」
「ヌーくん……………?」
暫し考え───
「…………ぁあ!番長のことね!!」
頷くツクヨミを確認してから番長の元へと向かう。
また刺すような視線を感じたが、直ぐに悲鳴に変わり、事なきを得る。
「──そっちは順調か?」
「ツクヨミさんがいるから百人力だよ」
「ほう」
炊き方を教えてもらったオロチは、番長の飯盒に違和感を感じた。
「香りが……」
「おっと、気づいたか」
「これって──」
「オリジナリティは必要だからな」
「なっ、なるほど」
何処から調達したのか、はたまた最初から準備していたのか、戦場は様々な香りに包まれていた。
どうも、おはよう、こんにちは、こんばんわ、おつかれさま(・∀・)
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