表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

65/87

たまには喧嘩でも

「何を考えてるんだ、お前は」ガーディンの怒髪は天を衝くようである。


「ソルフェの姉御はこう言ってくださってるけどな、食い扶持が一人増えるたけで、旅がどれだけ苦しいものになるのか知ってるのか。これまでの道中みたいに人手が必要な状況ならまだしも、ギンズバーグの中ならお前はいらないよ。姉御さえいればな」


「でも、喧嘩だよ?喧嘩するなら一人でも数が多いほうがいいって、兄ちゃんもよく言ってたじゃん。だからあたしたちの賊もあんなに大勢いたんでしょ」


「それはそうだが……」


「あと、食い扶持の話だけど、あたしも単に着いて行ってタダ飯を食べてるだけのつもりはないから。自分のことぐらい、自分でなんとかするよ」


「なんとか、って、お前一文無しじゃないか」


「働いて稼げばいいだけでしょ」


「まともに働いたこともないくせによく言うよ」


「それは兄さんも同じじゃないの」


「どっちでもええんじゃが、(はよ)う決めてくれんか。暑くてこたえんわい」一歩も譲らない二人に、ソルエフェは手で顔を仰ぎながら声をかけた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ