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またも迫りくるセックスの予感

 その晩は、酒盛りもそこそこに床についた。夜半、ブルーが物音に目を覚ますと、いつのまにかアケミが目の前で横になっていた。


「ねえ、起きてる?」アケミが囁き声で言う。ブルーは何も言わない、いや、何も言えなかった。


「ブルーくんはさ、エイプリルさんのことが、そんなに大事なの?」ブルーの返事を待たず、アケミは相変わらず耳元で囁き続ける。「ソルフェちゃんより?」


「いや、そうは言っても、ソルフェとは会ったばかりで、あいつが何者かさえ、僕は知らないんだよ。ただ用心棒を買って出てくれたから、ついてきてもらっているだけで」


「じゃあ――」アケミは続ける。「あたしは?」


「あたしは、って?」ブルーはどぎまぎする。心臓が早鐘のように打っているのが、自分でもわかる。


「だから、あたしのことはどう思ってる?」


「そりゃあ、ありがたいと思っているよ。今日も助けてもらったし、アケミやガーディンがいなけりゃ、旅もままならなかったかもしれない」


 アケミはブルーの目をじっと見つめて言う。


「あたしがそういうことを聞いてるわけじゃないの、わかるでしょ?」


 ブルーは絶句する。一体なんだと言うんだ。アケミは、人懐っこい性格でこそあれ、付き合いはソルフェよりも浅い。それがなんだって、僕に言い寄って来てるんだ――。


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