表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

56/87

適切なときに適切な技を繰り出すのが勝利の条件

「よかった、間に合って」いつのまにか、アケミが傍らに立っていた。手をくるくると回し、何かを手繰っている様子である。


「間に合ったって?」


「こいつはね、こういう武器をつかうんですよ」アケミの後ろから、ガーディンが答えた。


「ふたりとも、よく見て」アケミが両手を開く。目を凝らすと、彼女の手の間に、うっすらと糸のようなものが見えた。


「これは……」


「馬の尾をつないで、長くしたものなの。よく見れば見えないこともないけど、これを素早く動かすと」アケミが腕を一振りした。と思えば、地面に落ちていたソルフェの長刀がアケミの手元まで戻ってきた。


「この通り。魔法みたいでしょ」刀をソルフェに手渡して得意げである。


「ほおー、こがァな武器(エモノ)、はじめて見たのう」ソルフェは非常に興味を惹かれているようだった。


「でしょ、急いで戻ってきたら、ブルーくん、大ピンチになってるんだもん。思わず加勢しちゃった。余計なお世話だった?」


「いや、助かったよ。ありがとう」


「でも、とどめはナイフを使えばよかったのに」


「いや、刃物はあんまり得意じゃなくて……」


「どうせ、人を殺すのが嫌じゃった、とか甘ったれた理由じゃろうが」ソルフェは不満顔だ。


「じゃが、アケミの助けがあったとはいえ、二人もぶっ倒した膂力(りょりょく)は大したもんじゃ。おどれは徒手の方が向いとるかもしれんのう」


「嫌味か、それは」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ