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どこからともなくやってきた少女が全員ぶっ殺す!俺の代わりに!  作者: 爆裂ムービングジャマイカ
第三章 さらば、俺の村~しばらく殺しはおあずけ~
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久しぶりの再会くらいゆっくり楽しんだらいいのに

 棚をひっくり返さんばかりの勢いなので、ブルーは出された茶を飲んでもちっとも落ち着かなかった。


「もう少し静かに探せないの」


「いや、ここらにある筈なんじゃが……、おう、あったあった」

じいさんがブルーに手渡したのは、ギンズバーグシティの通行手形だった。


「これは……」


「手形じゃ。安心しろ、銘は『二等商人』になっとる。ま、二、三質問は受けるかもしれんが、実際に行商しとったお前じゃ、適当に答えとれば難なくくぐれるじゃろ」


「じいさん、これ、どうやって……」

「いや、まあ、こういうときのために持つべきものは友じゃ。いつかこの日が来ると思って、知り合いから譲ってもらったんじゃよ。嬢ちゃんの分までは用意しとらんが……」


 ソルフェージュはブンブンと手を振った。


「ええ、ええです。わしのはいらんですわ。もともと考えもあったし」


「そうか。ならよかった。さて、ブルーよ」じいさんは見たことのないほど真面目な顔で言う。


「さっきも言ったがの、ワシはこの日がいつか来ると思っておった。エイプリルが死んでおらんという確信があるからよ。わしがお前を、みんなほど責めなんだのも、その確信からじゃ」


 驚きのあまり、ブルーは一瞬ものが言えなかった。唾を飲み、ようやく声を出す。


「な…、なんでそんなはっきり言えるんだよ」


「聞きたいか、それはな――」じいさんはじっとブルーの目を見つめる。


「それは、あの子がとても美人だからじゃ」


 ソルフェージュが紅茶を吹き出した。


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