最終話
和泉「別の罰って一体・・・?」
ミカエル「貴方には天界で一番大変な天界名簿の記述係になってもらいます」
そう言うとミカエルは和泉に光線の様な物を当てる。
すると和泉から天使の羽根が生えてくる。
和泉「え? え?」
雫「つまり和泉おじちゃんも天国に逝けるの?」
ミカエル「そうですよ。雑用ですけどね」
クスクスとミカエルは笑う。
海斗「良かったな和泉! これで奥さんとずっと一緒に居られるな!」
和泉「ほ・・・本当にいいのかい!? 僕は大罪人だよ!?」
ミカエル「神はどんな者でも見離しはしません。悔い改める者はね」
和泉「ありがとうございます・・・」
すると一人の女性が和泉に近寄って声をかける。
女性「あなた・・・」
和泉「水城!」
霧彦「そうか、元に戻ったんだな! ってか歳離れてるな・・・」
確かに和泉の妻にしてはかなり若い。
和泉「水城・・・今まですまなかった・・・」
水城「もういの。ずっと愛してくれてありがとう」
和泉「え・・・」
水城は和泉を抱きしめると沢山の感謝の言葉を言う。
水城「いつも楽しい話をありがとう。優しくしてくれてありがとう。美味しい食事をありがとう。私の為に苦しんでくれて・・・ありがとうあなた」
和泉「・・・こっちこそ・・・ありがとう水城」
ミカエル「さて、そろそろ此処の魂を連れて行きますね」
ミカエルはそう言うと水槽の中の者、水城、そして雫を光の玉に変えた。
霧彦「雫・・・」
穂波「雫ちゃん・・・」
海斗「逝くのか・・・」
雫「そうみたい・・・」
和泉「大丈夫! 天国でも雫ちゃんに美味しいご飯作るからさ♪」
霧彦「和泉、雫を頼んだ!」
和泉「任せて♪」
ミカエル「では行きますね。安心してください。皆さんも天国逝きですから」
光の玉達は天に昇って逝く。
雫「お兄ちゃん、義姉さん、お空で待ってるね」
海斗「時間は掛かるが待ってろよ!」
穂波「またね、雫ちゃん」
霧彦「また会えるの楽しみにしてるぜ・・・」
ミカエル達は天に消えて行った。
~~~それから一年後~~~
霧彦「あー、疲れた」
海斗「サラリーマンは大変だな」
2人はソファーに座って話している。
あれから霧彦は小さな会社に就職、海斗はホストの仕事を始めた。
霧彦「ホストは楽そうで何より」
海斗「ホストも大変なんだぜ」
すると家のチャイムが鳴った。
穂波「霧彦君、今鍋ふきこぼしちゃったから手離せないの! 出てくれない?」
霧彦「おう」
霧彦は立ち上がり玄関のドアを開けた。
そこには・・・
和泉「やあ! お久ー♪」
霧彦「は?」
玄関の前には天使の和泉が居た。
後ろには雫も。
雫「久しぶり!」
霧彦「な・・・何で!?」
和泉「いや~、ルシルシが地獄に逃げ帰る前に分身を僕の中に隠しててね。天界に着いたら飛び出して大暴れ!」
霧彦「で?」
嫌な予感がした。
和泉「天界名簿破いて魂が下界に散っちゃって・・・集めるの手伝って♡」
霧彦「お・・・」
和泉「お?」
霧彦「お前いい加減にしろよなー!」
こうして霧彦達は休職して、また波乱万丈な日々を送るのでした。
めでたしめでたし(?)