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ゴブリンキング

※閲覧注意!


※胸糞、エロ、寝取り、寝取られ、狂気が含まれます!

苦手な方は読み飛ばして下さい!!

尚これが本作唯一の寝取られ(ただし敵の)になります。元にしたストーリーからここだけは外せませんでした。敵味方とも完全な寝取られ無しを期待していた読者様には申し訳ありません。

この話を読まなくてもストーリーはちゃんとわかるので読まなくても大丈夫です。
































 



『え?これって.........』


 自分の手を見て彼は気付いてしまった。

 緑色の痩せこけた腕。

 水面を見れば醜い容姿。


『ゴブリンだ........』


 最初こそ夢だと思っていたが、どうも現実だということに気付いた時、彼は内心歓喜した。


『よっしゃああああ!魔物転生とか最強チート確定じゃんか!

 しかもゴブリンとか進化してハーレム作りたいほうだいじゃん!』


 あの時死んだと思ったのに、ゴブリンになってまた生きることが出来た。


 前の人生は最悪だった。



 初恋の人は親友だと思ってた男に取られたし、いつも一緒だった幼なじみは兄に取られた。

 高校ではオタクだからと苛められ、酷いときには金工室のバーナーで赤くなるまで熱された鉄の棒を身体に押し付けられたことさえある。


 やめてくれと言っても誰もやめてくれない。

 同じ学校に居た兄も、助けてくれるどころか苛めに荷担していた。

 先生に助けを求めても全く取り合ってもらえなかった。

 親からは見放され、いつも優秀な兄と比べられた。


 社会人になっても上司からはいびられ、同期からは仲間外れにされ、いつもカーストの最低辺を生きてきた。

 ある日、気紛れに実家に帰った俺はとんでもないものを見せつけられた。













『あんっ♡あっあっ、すごいっ♡コウくんのすごいのおっ♡』


『可愛いよ瑞希、最高だ。あんな弟に取られる前に無理矢理奪っておいて正解だった!』


『もおっ♡コウくんイジワルなんだからっ!もう私が好きなのはユウくんじゃなくてコウくんなのっ♡もうコウくんなしじゃ生きていけないのぉっ♡』


『ハハッ!瑞希は淫乱だなぁ。あんなにユウくんユウくん言って嫌がってたのに今じゃあこのザマだからなぁ!』


『やんっ♡あっ♡ちょっと、ユウくん帰って来てるのに。本当に意地悪だね、コウくんっ』


 隣の部屋からギシギシという音と共にそんな会話が聞こえてきた。


 幼なじみは本当は俺のことが好きだった?

 兄貴が幼なじみを無理矢理奪った?


 頭の中でぐるぐると二人の会話が回る。

 こんな音を聞かせられているだけでも苦痛だと言うのになんなんだ?これは?


 そこで、俺は壊れてしまった。









『お、お前!これがどういう事かわかってるんだよな!?』


『ゆ、ユウくん.........?』


 椅子の上で怒り狂う兄貴。

 怯えたような顔をして見上げてくる幼馴染み。

 邪魔だな、と思った俺は幼馴染みの口をガムテープで塞いだ。


 くふっ、と笑って椅子に縛り付けてやった兄貴を眺める。

 このクソ男は俺の幸せを奪っていきやがった。

 両親からの愛情を俺のぶんまで一身に受けて、顔も良くて、成績も良くて、大企業に就職して、お前は随分と幸せだよなぁ?

 なのに俺の幸せまでお前は奪っていったのか?

 クソがクソがクソがクソがクソが!!!


『くふふっ、無様だよなぁ?兄貴?』


『狂ってるよ.......お前........』


 両親?

 既に両親は殺した。

 死体はキッチンのあたりに転がしてある。

 母親の方が最期まで「ごめんね、ごめんね」と言って泣き続けていたのは傑作だった。

 幼なじみは縄で縛り付けてベッドの上に転がしてある。


『狂ってるのはどっちだろうなぁ?こんなことになっちまったのは全部兄貴のせいなんだぜ?』


『五月蠅い!出来損ないが!こんなことしたこと後悔させてやる!絶対牢屋にぶち込んでやる!』


 喚く兄貴を尻目に俺はベッドの上の幼なじみへと歩み寄った。


『なぁ.......お前さ、俺のこと好きだったんだってな』


『んむーー!むーー!んむぅーー!』


 ガムテープで口を閉じさせているから彼女は何も話せない。 

 あはっ、可愛いよ瑞希。

 僕の初恋の人よりも今の君はずっと魅力的だ。

 君をこの場で滅茶苦茶にしたら君はどうなってしまうんだろうね?

 

 俺は紐以外何も身につけていない彼女を抱き上げると膝の上に乗せて兄貴に向けてみせる。

 ああ、可哀想に。

 膝の上で恐怖からふるふると震える君を見ていると興奮してきてしまうよ。


『ねぇ、兄さん?僕、今から瑞希とヤるから』


『...........は?』


『聞こえなかったの?今から瑞希と一つになるんだ』


『んむーーっ!むぅぅぅーーっ!』


『や、やめろ........やめろ!それだけは止めてくれ!瑞希は何も悪くないだろ!止めてくれ!』


『何を言っているの?兄さん。これは元あるべき所に戻るだけの話だよ?

 瑞希は僕の事が好きだったんでしょう?だったら僕と瑞希が一つになった所でなんの問題も無い訳だよね? それに...........』


『止めろ.........止めないと殺すぞ..........』


 そして、にっこりと笑って。











『兄さん、貴方の絶望する顔が見たくてしょうがなかったんだ』


『止めろぉぉぉぉぉぉ!!!!』


 ガタガタと椅子を揺らして喚く兄貴。

 憎悪にまみれた兄貴の顔を見ているとゾクゾクとしてきた。

 快感だった。


『ねぇ.........瑞希.........?』


 とろけるような口調で彼女の耳元で囁いてみせた。


『今の君はとっても可愛いね.........』


『むぅぅぅ..........むぅっ、むぅぅっ』


『好きだよ、愛してる』












 そして、俺は、幼馴染みを犯した。


 最初は嫌がって『むぅー!むぅー!』と叫び続けていた彼女だったけど、すぐにその声に熱が籠もり始めて顔を赤くして悦び始めた。

 腕の中でヨガり狂う彼女をみる度にどんどん興奮してきてしまう。

 口のガムテープをはがしてからの行為は最高に楽しかったよ、とても気持ちよかった。


『やっぱりユウくんの方が好きぃぃっ♡好きなのぉぉぉっ♡コウくんみたいなレ●●野郎なんてどうでもいいのぉぉぉぉっ♡』


『み、瑞希..........?』


『あははっ!兄さん!●●プ野郎の兄さん!兄さんよりもやっぱり僕の方が好きだってさ!残念だったねぇぇ!!?』


『そ、んな...........』


 心底絶望した顔の兄貴の前で幼なじみとヤるのは最高だった。

 愉悦っていうのかな?

 あの兄さんの顔が忘れられない。まぁ、今ではそこまで良い思い出でもないのだけれど。


 半日以上にも渡る行為の後。

 僕は完全に心が壊れてしまった兄貴を椅子からおろして適当に床に投げ捨てた。

 目は虚ろになって完全に全身から力が抜けてしまっている。このまま放っておけばそのうち餓死するだろう。

 クズ野郎の兄貴にはお似合いの最期だ。


 幼馴染みは『ユウくん♡ユウくん♡』としがみついてくる。

 完全に堕ちていた。

 いや、此方も心が壊れてしまったと言った方が正しいだろう。

 彼女がこの時何を考えていたのかはわからないが、俺はこうなってしまった幼馴染みを見てこの時少しだけ後悔した。

 

 まあすぐにそれも考えるのを止めたが。

 

 







 それから俺は首を吊って自殺した。

 全部ぶち壊してやった。

 何も思い残すことは無い。


 そう思って死んだのだけれど。







『未練でもあったのかねぇ.........』


 ゴブリンに転生した俺は好き勝手やって生きていく事にした。

 転生チートなのか俺は他のゴブリンと比べてかなり強い。

 特殊能力で無限に武器を作り出すことも出来る。

 おかげて周りからはモテモテだ。

 まあ全員ゴブリンだけど。

 それでも自分もゴブリンになったせいか、割とそれが可愛く見える。

 片っ端から雌ゴブリンとヤりまくった俺はどんどん子供(兵士)を増やして、巣の頂点に立った。


 俺は『ゴブリンキング』と言うらしい。

 人間達もかなり苦戦するというゴブリンの最上位種だ。

 俺は転生チートで近くの村を襲うことを計画していた。

 人間の女が手に入ればゴブリンらしく苗床ハーレムが出来るだろう。

 前の人生じゃ考えられないくらい順風満帆だね!

 そう思っていたのだけれど.........







『クソッ!どうすりゃいいんだ!あの村の猟師共がそんな強いなんて聞いてないぞ!

 だいたいゴキブリってなんだよ!俺をコケにしたいのか!』


 ガリガリと爪を噛んでは頭をかきむしる。

 どうしてこうなってしまったのだろう?


 全部あの最初に入ってきたという成人したばかりの人間の男とやらが悪い。

 また俺の幸せを奪っていくのか?


『クソが.........殺す......絶対殺すっ!!』


 そして、小鬼の王は血走った目を部下達に向けた。

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