プロローグ ケントルムの伝説
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ーケントルムの伝説ー
著レザル
現世に残る最も古い書物、いや石版かな? と様々な時代の書物、他種族に渡り聞き及んだ歴史、伝承を元に私なりに解釈し此処に残す物とする。
最初に……書物の題名になっている『ケントルム』とは、勿論私の名前ではない。
何故か現在では、誰も知る者のいない私達が今生活している此の世界の名前だ。
どうして誰も知らないのかは、調べたが分からなかった。
考えられる理由は様々ある。私の憶測になるが……もう少し後で語ろう。
現在の歴史書では、世界の起源は1000万年前となっているが私が世界を旅して色々な地域や多種族と対話した結果……もっと古い事が分った。
そこで、調べた私が最も古い種族と思ったのは天人族だ。
天人族に話を聴く為に私は長い年月を掛けて天人族の集落に辿り着た。辿り着いたのはいいが全く相手にしてくれない信用されて居ない為だ。しかし、追い出される事は無かったので時間を掛けて信用を勝ち取る事に成功した。
いや……成功なのだが……何故が族長の6番目の娘と結婚する事になってしまった。随分気に入られた様だ。
其処の集落に残されていた石版を見ると我々の知る歴史が繰り返されているんだ。
この事を族長に聞くと最初は重い口であったがゆっくりと語ってくれた。
族長の話を纏めるとこういう事だ
確かに我々の知る世界の起源は1000万年前で、2柱の神も実在するのだが……この話をしても誰も信じてはくれないと思うが此処に記す。
今の私達のいる世界は4回目だと族長は語った。
何故分かるのかと聞くと族長は答えてくれた内容に私は、絶句してしまった。
「我々は、全ての時代、歴史を見てきた」と
天人族は、そんなに長命なのかと聞くと族長は首を左右に振った。
いや、天人族は、長命でも3000年が限界だ。
なら、とさらに聞くと私はまた絶句してしまった。何故なら聞いた事の無い種族名を聞いたからだ。
その種族名とは、天神族。
私は、天人族の集落と思って来てみたら天神族の集落に来ていたようだ。だから最初は、警戒して私に話し掛けなかったの言う。
天神族とは? と聞いてみた。字を見て何となくわかったが聞いてみた。
案の定、その時代の神だと言う……神の子供達ではなく神そのものだと。
私は、少し固まっていたがこの際だと思い聞いてみた。
天人族と天神族の違いは?
天神族は神、天人族は、滅びた時代の生き残りの種族や神との間に出来た子供達。
神同士では、出生率が低いようだ。生まれでも1000年に1人生まれたらいい方だ。生まれる子供は、女神が多いようだ。
今の世界を作った2柱は?
私の妻になるイシスの二人の姉だ。
族長は何者?
この世界を作った神の子供で、最初の世界の神の1柱で、此処で言う世界とは時代とか大陸の事ではなく星の事?
星とは何か?
星とは分かりやすく言うと現在ある大陸と海を支えている台座の事だってさ……私の許容範囲を超えてきた。
私の妻になるイシスも女神様?
純粋な神だってさ
天神族には、なぜ黒髪黒眼と金髪黒眼しかいないのか?
正確には黒髪黒眼しかいないそうだ。金髪は、魔力で染めているだけの様だ。
天人族が黒髪黒眼になる確率は低いそうだ。
黒髪黒眼は、魔力総量が神に匹敵するそうだ。
今いる種族とは何か?
人族はどの時代にもいたが他の種族は滅んだ時代の生き残りの子孫だ。
あまりにも長い時間の為に伝承もあやふやになってきているので、本当の歴史を知っている種族は天神族だけだそうだ。
どうして今までの世界は滅びたのか?
どの時代も最終には大洪水で滅びたようだ。
その時代に貢献した者を避難させて、新しい世界が出来た時に此処に残したり地上に戻したりと希望を叶えてきた。
何故文明が滅びるほど大洪水が起きたのか?
今までで一番長い沈黙の後に答えてくれた。
最初の時代の神に……私の下で働いていた神・女神の数柱が闇に染まり邪な考えを持つものが現れた。
何故闇に?
どの時代も必ず戦争が起こる。自分達の分身と言ってもいい者達がお互いを殺し殺されて行くのを見ているうちに心が闇に蝕まれていった。これは、どの時代の神の中にも表れた。
邪神になった神・女神達の下に加護を受けた者達が現れて他の種族たちに戦争を仕掛けるようになった。
神の加護を受けた者数人が邪神を倒す事が出来ずに封印をしたが中途伴場な封印だった為に邪神が最後の魔力で大洪水を起こし文明を滅ぼした。
洪水が引いた後、数万年後~数千万年後に新しい神達が自分なら上手く反映させる事が出来ると世界を作り始めるそうだ。
私達が知っている歴史の邪神を倒したのは?
倒したのは、邪神ではなく邪神の加護を強く受け付いた魔族であった。
今までの邪神とは違って、今回の邪神は、滅ぼす過程も楽しんでいるそうだ。
性質が悪い邪神だな。
流石に私の許容範囲を超えてしまったので此処までにしようと思う。
本に纏めたがこんなのを世に出しでも異端扱いされるから出版できないので、封印して置こう。
「陛下ー陛下ーご子息様お生まれになられましたー」
ついに私の息子が生まれたようだ。
ここまでにしておこう。
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