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伝承怪異譚  作者: 夜渡
6/22

日記

机に置かれた本はこの家の村長の日記だった。


×月〇日

 この村に珍しく外からの来客のようだ。どうやら、遭難してしまったようだ。ここから町は遠くどうやら路銀などもなく可哀想であったため我が家に泊めることにした。幸い、部屋はかなりあるため場所については問題ない。


×月〇日

 来客は人当たりのいい若者であり、すぐ村の者たちと親交を深めた。この村は月に一度の商人以外あまり外からの出入りがないので外から来た者は珍しくその性格も相まってかすぐこの村の話題の中心となった。


×月〇日

 若者が仕事を手伝いたいと申してきたのでまずは畑仕事からさせてみることにした。


×月〇日

 若者はよく働いていた。仕事を教えたらすぐに飲み込みあっという間に仕事を終わらせていた。これならばこの村の産業にも関わらせてみるのもいいかもしれぬ。


×月〇日

 最悪だ、最悪の事態が起きてしまった。このままではこの村はおしまいだ。あの方の怒りを買ってしまった。あの若者には掟を教えていたはずだ。なぜ破った?どうして、どうして、どうして、どうして、どうして。


×月〇日

 仕方のないことだった。こうするしかなかったのだ。こうしなければ皆死ぬ、この村が滅ぶ。この村を救うにはこうするしかなかったのだ


×月〇日

 話が違う。なぜ、怒りが静まらぬ、確かに捧げたはずだ。あの書物に書かれてあった怒りを鎮める方法を行ったはずだ。このままでは皆が死ぬ。捧げねば、捧げねば、白吐様に命を捧げねば。


ここで日記は終わっている。

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