各々
三話目
白兎君が逃げ出した直後、俺は謎の女と共にいた。
(話しかけるべきなのか。それともすぐに追いかけた方がいいのかどうするべきだ。というかそもそもなんで白兎君は逃げ出したのか。それとなぜこの女の人はここにいるのか。考えるべきことが多すぎるな。)
その時女の人の方から話しかけられた。
「あの~。すみません。今さっき男の子が逃げましたけどどういう関係ですか?」
「ああ、はい。えっとまず俺今、探偵事務所で働いているんですけどそこで誘拐された男の子の捜索が依頼されたのでちょうどその子を家に帰す途中でした。」
「なるほど。でしたら私も探すの手伝いましょうか?」
「えっ。いや大丈夫ですよ。一応こちらは仕事なのでそれにもうこんな遅い時間ですし付き合わせるのは少し...」
「あ~。そうですか。では私はこれで失礼しますね。」
そのまま長い髪を翻し女の人は去っていった。
(結局、何もなかったけどなんか引っかかるような気がするんだよな。とりあえず逃げた方向に追ってみるか。)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(少し引っ越し先の準備に戸惑っていたら檻から逃げ出すとは思わなかったわ。急いで設置したから少し緩かったせいね。それにしても警察だけでなく探偵まで動員するとは白兎君の親は過保護ね。あのまま、あの男に引っ付いていれば少し面倒だったけれど自分から離れてくれるのはとてもうれしかったわ。待っててね白兎君今すぐ迎えに行くわ。)
女はスマホを片手にある場所へと向かっていく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
僕は彷徨い歩いていた。戻るべきなのかもしれないがあの女がお兄さんと一緒にいるかもしれないと思い一人でシャッター街のある方へと歩いていた。二人でいた時はどうにかなるだろうという安心感があったが今は一人だ。すべて自分一人で注意しながら歩かないといけない。
嫌な予感がして一歩後ろに下がる。目の前に黒い手が横切る。心臓が跳ねる。危うく命が刈り取られるところだったがまだ終わっていない。僕はすぐに手を避けて逃げ出し、ジグザグに走り曲がり角を曲がる。
「多分逃げ切れたかな。はぁ...早く家に帰りたいな。」
「じゃあ、帰りましょうね~。は・く・と君。」
僕はいきなりあの女の声を聴いたことにより動揺し逃げ遅れ頭に袋を被せられどこかへと運ばれていった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「あんまり俺らの方に来ないっすね。」
「多分やけど、人数の少ないを重点的にならっとるんちゃうかな。こっちは三人で固まっとるけどあっちは二人やし、一人は小学生やどっちを狙うかと言われたらあっちやろうな。」
『助けに行かないの?』
「助けに行きたくはあるんやけどまだもう少し機材の準備が必要なんや。これが終わればすぐにでも迎えに行くで。」
「機材ってなんのっすか。」
「怪異に対抗するための機材や。まあ、効かないこともあるけどな。」
「よし。準備できたで。今から二人を迎えに行きましょか。」
「よしっ。待ってろよ今から助けに行くからな!」
『行くぞぉぉ~!!』
そうして三人組も動き始めた。




