探偵業
探偵事務所に加入後、初の仕事がやってきた。
「という訳で、初の仕事は浮気の調査や。気づかれずに尾行するのは大変やけど頑張ってな。」
まったく怪異と関係ない依頼の内容に疑問を浮かべ迅に尋ねてみる。
「え?浮気の調査に怪異が関係あるんですか?」
「いや?全然関係はないで。ただの浮気調査や。」
「え?ここって怪異専門の探偵事務所じゃなかったのか?」
「ワイは一言も怪異専門って言っとらんよ。普通に探偵としての業務もあるで。」
俺たちは口を揃えて言った
「「まじか。」」
仕事の説明を受け、浮気の調査に乗り出した。
浮気の調査は特に何のアクシデントもなく終わった。浮気相手と思われる男が七股もかけていることが分かったり、その男が途中新たな浮気相手を増やしたり、それを見た男の浮気相手の一人が襲撃を掛けそうになったり、いきなり浮気相手と浮気相手によるデスマッチが始まったりした以外には特に何の問題もなく終わった。
「で、これを依頼人に渡すんですよね?」
「ああ、そうやな。なんか気になることでもあるんか?」
「これ渡したら、第二次浮気大戦始まりません?」
「そういや一つ言うことがあったわ、あんまり相手の事情に手ぇ出さん方がええで火傷するからな。」
実感の籠ったその言葉に俺は黙るしかなかった。その後、依頼人に調査結果を渡すと依頼人は満面の笑みでありながらなぜか強烈な圧を放ちながら帰っていった。正直、あの蜘蛛の怪異と同じぐらい怖かった。
そんなこんなで最初の依頼を終わらせ(精神的に)疲労困憊な所に新たな依頼が舞い込んできた。
「行方不明の息子を探してほしいという訳やな。それは別にええんやけど警察とかに連絡とかはしたんか?」
「先日、警察にも行方不明届を出したのですが、それでも見つからなく念のために御社を頼らせてもらいに来ました。」
少し上等なスーツを着た腹に幸せが詰まっていそうな中年の男が答える。話を聞く限りだと家庭環境には問題はなく少し反抗期を迎えた程度で家出をするだろうか?
今のところ失踪の原因が不明なままこの依頼を受けることだけ決めて依頼人の男は帰っていった。
「さて、疲労困憊のとこ申し訳ないんやけど、今週の土曜と日曜開けといてくれるかいな。その日に本格的に捜索をすることにしようや。それまではワイらが調査しとくから頼むわ。」
「分かりました。」「分かったぜ。」
そうして捜索日時が決まったところで解散となった。
浮気男「待て!!誤解だ一度落ち着いて話し合おう。ほら一回その椅子にでも座って」
浮気相手1「あら、何が誤解なのかしら。この写真にはあなたが他の女と仲良くホテルに入る姿があるのだけれど。」
浮気男「...いや、それはその...」
浮気相手1「それにね、今ここにあなたの浮気相手全員呼んであるの、さあ何が誤解か説明してみなさい。」
浮気男「許して」
浮気相手1「許さん」
いつの間にか到着していた浮気相手23456789「許さん」
浮気男「え、ちょ待っ、誰k」
その後、浮気男の消息を知る者はいなかった。余談だが浮気相手たちは仲良くなり全員で遊園地をエンジョイしていたそうだ。




