加入
迅に連絡して数分、橋からそう離れた所ではなかったためすぐに迅たちがやってきた。
「ほっとしたわ~。なかなか異界に繋がらんし、いつの間にか先に巻き込まれとおし。それで一応、意識がないっていうこと聞いて救急車呼んでんやけど、大丈夫かいな?」
「俺は大丈夫ですけど、二人がまだ目を覚まさないので救急車を呼んで正解だと思います。」
そう言葉を交わしたのち俺は異界に引きずり込まれた後の状況などを説明した。
「なるほどなぁ。異界は単純な暗闇で入る時と出る時に水を通過するんやな。それにこっちの経過した時間とほぼ同じこの二つが分かったなら儲けもんや。よくやったわ!あとで思い切りほめちゃる。その前に一回病院行かへんとな。」
遠くからサイレンの音と赤い光が見えてくる。救急車が到着したようだ。救急車が到着し二人が運ばれていく。俺も意識はあったが一応、猿渡たちと病院に運ばれていった。
二日後、猿渡の病室には俺と迅が見舞いに来ていた。
「見舞いはありがたいんだけどよ。秋良はともかく、なんで知り合ったばっかの迅さんまで来てんだ?」
「お前が失踪したときに俺が助けとして呼んだんだよ。だからここにいる。」
「なるほど。んじゃ、迅さんに礼を言っておくわ。迅さんこの度はありがとうございます。」
「いやいや、いいってことや。相談してくれって言ったのはこっちやしな。まあ、こんなすぐ来るとは思っとらんかったけどな。」
迅は朗らかに笑う。少しの談笑を終えて、俺は一つの話を切り出す。
「猿渡、俺は探偵事務所に入ろうと思う。」
猿渡は少し考える素振りをして俺に言った。
「なら、俺も探偵事務所に入るわ。」
「本当にいいのか?お前この前、怪異の被害にあったばかりだろ。怖くないのか?」
「怖いに決まってんだろ。でも、どう生きても怪異に巻き込まれることも知ったんだ。なら俺は少しでも対策をとれる選択肢を選ぶわ。それにお前も居るしな。」
そのことを聞いた迅は少し険しい顔をする。
「本当にワイの探偵事務所に入るってことでいいんやな。」
「はい。」「ああ。」
「異界に関わることは命に関わることっちゅうのはこの前体験したな。あれよりも悍ましくえげつないものやこともあるんや。それでもええんやな。」
「はい。」「ああ。」
「覚悟は決まってるっちゅう訳か。ならまた探偵事務所に来いその時にちゃんと探偵事務所の一員として認めるわ。」
そういって迅は病室を後にした。
三日後俺たちは探偵事務所に訪れた。事務所の扉を開けると机に腰掛ける迅と目が合う。
「ようこそ、君たち二人を篠風探偵事務所は歓迎しよう。」
そして俺たちは怪異の世界に足を踏み入れた。




