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伝承怪異譚  作者: 夜渡
始まりと蜘蛛と探偵と
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失踪

 部屋の前に着き、玄関のチャイムを鳴らす。反応がない。扉に耳を当ててみる。物音の一つもしない。ドアノブに手をかける。鍵が開いている。扉を開け、部屋に入る。照明は着いたままであり部屋は明るかった。

 だが人の気配はしない。


(おかしい、電気は付いているのにいない。たまたま外出したのか?いやもしそうだとしても連絡には気づくはずだが。)


 スマホを確認するが既読の文字は付いていない。


(丸一日既読がついていないのに夜に外出することがあるのか?それに今日一日外出していたのなら鍵ぐらいは掛けるはずだが。)


 思考を巡らせながら俺は部屋に入っていく。部屋の中にあるものを一つずつ確認していく。


 まずはテレビだがこれは付いていない。次に洗濯機を見てみるがこれも動いていない。中を見てみると洗濯物は入っていて湿っている。


(湿っているということは、今日もしくは昨日には動かしていた。ということは確実に昨日はいたことになるがどこへ行ったんだ?)


 リビングを細かく調べてみるとクッションの下にスマホが落ちていた。ホーム画面には俺が送ったメールの通知が残っていた。


(スマホを置いて外に出かけることなんてそんなにないはずなのになんでここに置いてあるんだ?)


 スマホの接続端子をよく見ると充電コードが伸びていた。


(充電していたのか、それならばあの後充電してどこかに出かけて行ったということか。まだ情報が足りないな。)


 様々なところを調べてみると関係がありそうなのは冷蔵庫に何もないこと、財布と鞄がないことこの二つだけだった。


 このことから猿渡はあのあと家に帰り、スマホの充電が少ないことに気づき、充電して軽食を取ろうとしたところで冷蔵庫に何もないことに気づき買い物に行ったと思われる。


 鍵をかけていないことから近くにあるスーパーやコンビニなどに行ったと考えられるがここから先は何も分からない。怪異に巻き込まれたとしてもどうにかする手立ても持っていないからどうすることもできない。


(どうしたらいいんだこれ?もし怪異に巻き込まれていたらかなり命が危険な状態にある。)


(あいつのことだある程度は逃げ切ったり生き延びれたりできそうだが、怪異が相手だとすると初見殺しで死んでいてもおかしくない。)


(それに昨日の夜から消えたとしても一日以上経っている。これ以上時間は掛けられない。ならばどうするか。)


「迷っている暇はないか。」


 そう独り言を呟き、ある場所に電話を掛ける。

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