表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
伝承怪異譚  作者: 夜渡
始まりと蜘蛛と探偵と
19/38

休息

 夢を見た。蜘蛛の糸に絡めとられ動けなくなりあの化け物が迫ってくる夢を。腕も足も顔すら動かせない。闇の向こうから鬼のような形相でじりじりと迫ってくる。動けない声も出せないそんな状況であの化け物が迫ってくる。


 嫌だ、来るな、死にたくないそんな思いは届かず化け物が目の前に来る。逃げたくて体をよじりばたつかせ逃げようとするが糸が絡んで逃げられない。


 そうこうしているうちに化け物の蜘蛛の部分が口を開け自分の腹に食らいつく瞬間目が覚めた。自分の手足を見る。擦り傷や打撲の跡は残っているがどこも欠けてはいない。そのことに安堵し、風呂に入っていないことを思い出し浴室に行く。


 風呂から上がり時計を見ると今は夜の十時だった。どうやらまだ日は越していないようだ。一応明日までは休みを取っておいたため時間的には余裕がある。昨日からほとんど何も食べていなかったため夕食を取りながら考えをまとめるとしよう。


 まず、怪異について説明の通りならこれ以上あの化け物が追ってくることがないはずだ。これで少しは安心できるはずなのだが脳裏にあの形相が写り続けている。時間が経てば薄れていくだろうか?


 次にこれからの生活について。このまま普通に暮らすか探偵事務所に入り怪異に関りを持ちながら生きていくかかなり迷う。普通に暮らしたいが俺たちは怪異という存在を知ったためまた別の怪異に巻き込まれる可能性が少なからず出てきてしまう。それにまた怪異と遭遇したら次は生き残れるという保証はない。


 そういって探偵事務所に入って対策を教えてもらおうにも自分から怪異に関わる羽目になる。どちらに転ぼうにも怪異という存在が記憶に残った時点でどこで何をしようにも怪異という選択肢が入る。しかも質の悪いことに即死トラップすらあるというクソゲーっぷり。


「まじで害悪が過ぎんだろ怪異って。どんだけ苦しめるんだよ。」


 そんな独り言すらこぼすほど頭を抱えていたが一人で考えてもきりがないので猿渡にも聞こうとしたが時計の針は十二時を指しており、まだ疲れが取れ切っていないのか眠気を感じるため今日は寝ることにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ