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伝承怪異譚  作者: 夜渡
始まりと蜘蛛と探偵と
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光明

 化け物から逃げ始めてから約三十分、足が鉛のように重く、息も途切れ途切れで今すぐにでも倒れそうなほどに俺は消耗していた。


 相手が対策してから俺は家をただ使うのではなく家の中にある布を使い視界を防いだり、そもそも家を使わずに走り抜け身を隠し体力を少しでも回復させようと騙しだまし逃げてきたが、どうやらもう体は限界のようだ。


 息は肩が上がるほど激しく息をし、体は気を抜くと今すぐにでも地面に横たわり動けなくなりそうだ。


 こちらには限界が来ているというのにあの化け物は息切れの一つもなくこちらを探している。見つかるのも時間の問題だ。


 これ以上はもう無理だと諦めて地面に座り込もうとしたとき、スマホが鳴った。


 連絡が来るそれすなわちあの化け物をどうにかする方法が見つかったということだ。そのことに俺は希望を持ち、鉛のごとく重い体に鞭を打ち、呼吸を整える。


 俺はあの化け物に今までただ逃げ回っていたのではないずっとある一つの策のために家を使って逃げていた。走って撒くことは簡単である、だがそれではすぐに追いつかれてしまう。


 ならどうするか、あの化け物を動けなくさせればいい。あの化け物は人を超えた再生能力を持ち蜘蛛の力を持つ理外の化け物ではあるがその前に生物である。殴れば怯む、視界を奪えばこちらを認識できなくなる。


 あの化け物猿渡が本棚を倒したとき追ってくるのに時間が掛かっていた。そのことから上からの圧力には弱いと俺は考えた。


 そのためには場所とそれなりの重さを持った物が必要だ。その二つを兼ね備える場所が家である。今まで散々使った家はあれに荒れまくっている。柱もそれなりに傷ついているはず。


 あと少しの後押しで壊れそうな建物にあの化け物を誘導し家を壊し、合流する。


 作戦を実行するために俺は化け物の前に出る。化け物はこちらを見つけると今までの比では無い速度でこちらに向かってくる。


 俺はまた逃げ、鉛のような体を動かし後ろから迫る化け物からの恐怖を感じながらもある一つの家に逃げ込む、その家は今にも崩れそうなほどの損壊具合だったが逆に今はそれでいい。


 化け物が玄関を潜り抜ける。窓がある方向に一歩後ずさり化け物を待つ。化け物が目の前まで迫る。


 その瞬間俺は手に持った布で化け物に投げ被せる。化け物は顔についた布を取ろうとしもがく、その間に俺は窓から逃げ出し、鞄から殺虫剤とライターを取り出す。


 殺虫剤にそこらにある石で穴を開け投げ込む。家の中は埃が舞い可燃性のガスが充満している。ライターの火をつけ俺はつぶやく。


「くたばれ、化け物。」


 投げ込まれたライターの火はガスに引火し爆発する。建物は崩れ、化け物を押しつぶす。そのことを確認し俺は屋敷に足を向け歩き出した。

なんか書いてる内に長くなっちゃった。

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