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始まるは奇怪な運命
初めて書いた小説なので酷評などは控えてもらえると助かります。
この世には、怪談や伝説といった人から人へ時代を超え、人に受け継がれる話が存在する。
これはそんな摩訶不思議な話に巻き込まれた青年たちの話である。
ある大学の昼下がり、同じサークルに所属する猿渡がある話を持ってきた。
「なあ、今度の土曜日に肝試しに行かね。」
聞いてみると、ただの肝試しではなくどうやら立地の調査なども兼ねているようだ。
場所は薄暗い森の中を通った先の廃村であり、調査をして何もなかったらそこに新たな発電施設を建てるようだ。
「頼むよ、ちゃんとその分の給料も出すし一緒に行ってくれねえか。一人だと怖いんだよ。」
ただの肝試しであったら断りつもりだったが、金欠なこともあり俺はその話を受けることにした。
後に思えば、この話を断るべきであったと後悔したが、あの廃村に立ち入った時点で俺の運命はもう決まっていたのだと思うしかなかった。