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神域遺物の蒐集者  作者: 東條九音
仮想の支配者
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仮想の箱庭、二人の転移者#01

『ようこそ、僕の世界へ!突然で恐縮だが、きみは囚われの身となり、この世界から出ることは叶わない』


「……Watts?」


神域遺物(レリック)を求めて旅をするのツムギは、ラインの町にやって来て、町の中にいたはずだった。

ラインの町とは、近くに存在する遺跡の探索を目的とした冒険者や旅人向けに食糧などを販売し栄えた町である。

そのラインの町中にいた筈のツムギは、気付くと草原のど真中で謎の声を聞いていた。




















「何でこんなに静かなの?」


時は少しばかり戻り、ツムギがラインの町に到着して直ぐ。

町に入ったはいいが、街に活気が無かった。と言うより静まり返り、人々はその場で倒れていた。


(死んでいる……わけじゃないよな)

「ん、コレは……寝ている?」


よくよく見て寝ている事に気付くツムギ。

寝ているとしても町全体でこの状況は以上と言うもの。

ツムギはこの状況に困惑を隠せなかった。


「どうしよう、コレ……」

(携帯食糧の確保がままならない。と言うか休めない)

「……ん~、別の街に行く?」

(それか図書館(きょてん)に潜るか)


「おっと、そうはさせないぜ!きみも眠りに落ちな」


「っ……だ……れ……」


ツムギが今後の行動に悩んでいると、背後から声を掛けられる。驚き振り返ろうとするが、背後の何者かに勢いよく殴り倒され気絶してしまう。


「一名様、新たにご案内~ってね」




















「そうか、誰かに気絶させられたんだった」


現在に戻り、草原のど真中。直前の出来事を思い出したツムギ。

思い出したが、何者かの事を差し引いても現状が謎であった。


「気付けば草原、謎の声が聞こえる状況……」


『囚われたきみたちにいくつか注意事項を伝えておく。この世界は思い通りの事象を起こせる。想像力が全てである』


「……想像力、ね」


『この世界は元のラインの町と時間の進み方が違う。この世界で死んでも、実際に死ぬことは無い』


謎の声からの想像力と死なないと言う言葉。ツムギは少し考え一つの答えを出す。


「想像力と時間の流れが違う。そして死ぬことがない……新規発見の神域遺物(レリック)かな」


ツムギが掛けている眼鏡。コレはツムギ愛用の神域遺物であり、その効果は多岐にわたるが、中でも代表的なものが分析であった。その眼鏡を使用する事が出来ていない事に気付き、神域遺物の効果に対抗するものは神域遺物しかないと、ツムギは判断したようだった。


『現実で起こった事はこの世界にも適用される。最後にこの世界から元のラインの町に戻る方法だが、誰か一人でもこの世界の核を見つけ触れる事が出来れば、全員を解放しよう。仮想の世界だが、コレは現実だ。それをよく考えて生きてくれたまえ』


それだけを言い残すと、謎の声は一切しなくなった。


「……今一度、情報の整理をしようか」


そう言ってツムギは思考を始める。


「まずラインの町に居たが何者かに気絶させられ、目を覚ますと草原のど真中。見える範囲に建物や町はない」

「先程まで説明をしていた謎の声の言葉。コレと私の推測。合わせると未発見の神域遺物によるもの。よってレリックの名称や詳細な能力は不明」

「レリックと仮定して、第一に多数に対して使用可能。気絶又は寝ている事が条件。レリックに囚われている間は、時間の進みかたが違う。レリック内の死では死なない、と思われる」

「そしてこの神域遺物は、想像力が全て」


「以上が今、分かっていること」


ツムギは思考を一通り口に出して、確認を終える。そして一つの事に疑問に感じた。


「想像力……ね」


それは、想像力が全て、と言う言葉。具体的にどの程度まで想像力で解決するのか。

ツムギは取り敢えずと、改めて眼鏡に触れてみるが、やはり使用出来なかった。


「分析系統はダメなのか……ならこっちは」


そう言って懐から魔導書(ラノベ)を取り出す。


「ん、出せた。と言う事は……」


取り出した魔導書を小脇に抱え、もう一冊魔導書を取り出すツムギ。


「やっぱり!イメージがしっかりしていると取り出せる」


ツムギが気付いたのは、分析などの対象を知るものが使えず、イメージで制御するものなら使用出来ると言うことだった。


「それなら魔導書は……」


先ほど取り出した魔導書を開き読み上げてみるが反応がなかった。


「じゃあこっちは……」


開いていた魔導書を懐へしまい、小脇に抱えていたもう一冊を開き読み上げる。

すると開いた魔導書から漆黒の剣が出てきた。


「……ん~、展開されている神域遺物と相性が良いのが、武器系なのかな?」


想像力=イメージによる事象への干渉であり、神域遺物同士の相性があるとツムギは結論付けた。

ツムギが初めに使用した魔導書は純魔法系統で、結界を張ろうと試みるが失敗。二冊目に使用した魔導書は万能型で、武装を引き出す事に成功。万能型の魔導書は武装を引き出す以外にも魔法なども使える物だったが、武器の展開しか出来なかった。この事から相性の結果とツムギは考えたのだった。


「まぁ武器が展開出来るだけましか。魔導書全部使えなかったら私、詰んでたし」


改めて辺りを見回すと右の方に道を見つけ、道沿いに進む事にした。



ハーメルンで投稿していた続き、こちらでも投稿してみようかなと思い、続き始めました。


これまで読んできた作品に諸に影響受けている気がして……オリジナルの筈ですが、アウトだと思われた方。遠慮無く言ってください。その時点で2章以降投稿取り止めハーメルンでのみにします。(出来ればやんわりと、メンタル弱めなので……)

その際お手数ですが原作が何かまで教えて貰えると助かります。ハーメルン投稿でのタグ変更に役立ちますから……


以上長々と後書きに失礼しました。

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