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時を駆ける昔話  作者: シグルド
27/36

時を駆ける昔話27

夜が明けても、火傷の痛みは引きません。


∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽


第27話:塗り薬


兎が狸の寝床にやって来ました。


「狸さん、火傷のほうはどうだピョン?」


狸は背中の火傷の跡を見せ。


「すごくヒリヒリするポン…。」


兎は心の中でシメシメと思った。


「動けるなら、薬草を取りに行かないかピョン?」


狸はムクッと起き上がり。


「もう、カチカチ山は嫌ポン…。」


兎は首を振り。


「今回はモヤモヤ山だピョン。」


狸は首を傾げる。


「モヤモヤ山は霧がよく出るピョン。

だから、良い薬草があるピョン。」


兎は狸の手を引き出掛ける。


━━━━━━━━━━


モヤモヤ山に着き、2匹は薬草を探す。


「ここに『ケドヤ草』かあるピョン。」


兎が指を指す。


「ケドヤ草?」


狸はケドヤ草を抜く。


「熱を加えて練ると、火傷薬が作れるピョン。」


2匹はケドヤ草を籠一杯に取った。


━━━━━━━━━━


狸の寝床に帰ると、狸は鉄板を用意した。


「これで良いポン?」


兎が頷く。


「温度調節は任せるピョン。」


狸は頷く。

兎は鉄板にケドヤ草を置き、練っていく。

暫くすると、ケドヤ草の香りが充満する。


「出来たかポン?」


兎は練り纏めた物を数個に分ける。


「後は、この瓶の薬と合わせて塗ると良いピョン。」


狸は兎から瓶を受け取る。


「これで帰るピョン。」


兎は外に出る。


「ありがとうポン。」


狸は兎を見送った。


━━━━━━━━━━


仲間の狸に頼み背中に薬を塗ってもらいました。


「ありがとうポン。」


数日後、最後の薬を塗ってもらった後、瓶の底に手紙があった。


━∝━∝━━∝━∝━


《狸さんへ》

カチカチ山の火は私が点けたピョン。

理由は、姫様を怪我させたからピョン。

薬は黙っていたお詫びピョン。

謝りに来るのを待ってるピョン。


━∝━∝━━∝━∝━


手紙を読んだ狸は急いで掛けていった。


━━━━━━━━━━


桃太郎の家に戻ると。


「凝らしめて来たピョン。」


桃太郎達は、数日後に狸が謝りに来たので、許すことにしました。

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