時を駆ける昔話27
夜が明けても、火傷の痛みは引きません。
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第27話:塗り薬
兎が狸の寝床にやって来ました。
「狸さん、火傷のほうはどうだピョン?」
狸は背中の火傷の跡を見せ。
「すごくヒリヒリするポン…。」
兎は心の中でシメシメと思った。
「動けるなら、薬草を取りに行かないかピョン?」
狸はムクッと起き上がり。
「もう、カチカチ山は嫌ポン…。」
兎は首を振り。
「今回はモヤモヤ山だピョン。」
狸は首を傾げる。
「モヤモヤ山は霧がよく出るピョン。
だから、良い薬草があるピョン。」
兎は狸の手を引き出掛ける。
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モヤモヤ山に着き、2匹は薬草を探す。
「ここに『ケドヤ草』かあるピョン。」
兎が指を指す。
「ケドヤ草?」
狸はケドヤ草を抜く。
「熱を加えて練ると、火傷薬が作れるピョン。」
2匹はケドヤ草を籠一杯に取った。
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狸の寝床に帰ると、狸は鉄板を用意した。
「これで良いポン?」
兎が頷く。
「温度調節は任せるピョン。」
狸は頷く。
兎は鉄板にケドヤ草を置き、練っていく。
暫くすると、ケドヤ草の香りが充満する。
「出来たかポン?」
兎は練り纏めた物を数個に分ける。
「後は、この瓶の薬と合わせて塗ると良いピョン。」
狸は兎から瓶を受け取る。
「これで帰るピョン。」
兎は外に出る。
「ありがとうポン。」
狸は兎を見送った。
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仲間の狸に頼み背中に薬を塗ってもらいました。
「ありがとうポン。」
数日後、最後の薬を塗ってもらった後、瓶の底に手紙があった。
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《狸さんへ》
カチカチ山の火は私が点けたピョン。
理由は、姫様を怪我させたからピョン。
薬は黙っていたお詫びピョン。
謝りに来るのを待ってるピョン。
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手紙を読んだ狸は急いで掛けていった。
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桃太郎の家に戻ると。
「凝らしめて来たピョン。」
桃太郎達は、数日後に狸が謝りに来たので、許すことにしました。




