13:ぬこのみみはもっふもふ
あらすじ
イバの村へ調査に向かうよ
あと、でっかいアリに襲われたよ
【イバの村・郊外】
◆
イバの村に近づくにつれ、血臭と腐臭が質量があるように濃密になる。
ローザは平然と、アルザは渋い顔で、私は吐き気を堪えながら……すいません2回ほど吐きました……歩を進める。
村から溢れたであろうギーガアントが時折襲い掛かってくるのを捌きつつ、私達は街道を進む。
まばらだった田畑は、街道沿いに徐々にその密度を高めていき、それに比例する形で死臭が纏わりついてくる。
「思った通りね」
村の外観が見える距離まで近づいた時に見えたのは、予想されたものだった。
破壊された家屋の名残となる土壁に、ギーガアントが取り付いて、大顎で齧っているのだ。
それも10や20ではすまないだろう。村全体が黒く蠢く塊になったかのように、木にも、家にも、その残骸にも、纏わりついて蠢いている。
「流石にこれは、簡単には退治もできないですね」
1匹や2匹の巨大な蟻ならなんとか我慢できるが、無数に蠢く蟻の群れ、しかも巨大なモンスターが山ほどとなれば、生理的な嫌悪感が胸のあたりから滲み出してくる。
また、頭数が多ければそれだけ身の安全を確保するのも難しくなる。
「そうね、元々の仕事は村の調査なのだから、今見たものを報告するだけでも十分ね。あとは騎士団なり大規模な討伐隊なりを編成して、焼き払うしかないでしょうね」
この様子では生き残った者もいないでしょう、と。
その時、引き返そうとした私達を足止めするように、周辺に漂う濁った空気を切り裂くように、力強い咆哮が響いた。
村へと再び視線を戻す私達にの周囲に、耳障りの悪い音を立てて何かが降って来る。
残骸から漂う匂いが、バラバラになったそれが何かを私達に伝える。
『これ……ギーガアントの死体?』
ギーガアントは、ゴブリン程度ならサッカーボール程度に蹴り飛ばす、アルザの蹴りを受けてもダメージを受けない程硬い殻を持つ。
それを粉々にするというのは尋常な力ではない。そして、ギーガアントと戦っている者がいるのであれば……
そして、再び獣の咆哮が響き渡る。
「ラナ、ローザちょっと待ってて欲しいんだわ」
アルザが飛び出さんばかりに、体を低くしている。
「アルザ!待ちなさい! の状況が危険なのは分かるでしょう!?」
アルザが私達に向かって笑う、大きな目を細めて歯を見せる、いつもと同じ笑顔だ。
「すぐ戻る! ローザはラナを守っててくれ! 大丈夫だ! アタシは強いからな!」
アルザは放たれた矢のように、村へ向かって駆け出した。
「貴女はだめよ」
ラナが私を請うように見てくるが、私は首を横に振る。
「アルザは無事に戻ってこれるんですか?」
そう言うだろうと思った。ゴブリンの野盗に襲われた時も自分を助けた時も、そしてエルフの奴隷を連れた男に怒りをぶつけた時も、この少女はひどく甘いのだ。
翻っては、自分を護る事に対して無頓着なようにも見える。
彼女の優しさに甘えてからかうのは楽しいが、それを以ってラナ・クロガネという少女に危険が及んでは意味がないのだ。
沈黙で回答する私を見たラナは、最悪の状況を想像したのか悔しさを滲ませて唇を噛む。
仕方ないのだ。確かにラナの身体能力は高いが、ギネスというギルド員が言っていた通りで、何よりも状況判断と、己を使いこなすだけの経験がなければ、その身を危険に晒すだけなのだ。
アルザ1人の方が、下手にラナを飛び込ませるより生存率が高いだろう。これまでの動きを見る限り、かなり手を抜いているようにも見える。
いや、一昨日の夜だけは本気だったか。
あの駄犬の連環気功とやらがあったからこそ、あれだけこの子が可愛い声を出してくれたとも言えるのだ。
うん、あれは大変良かった。そこもダメあそこもダメと、結局全身をスライム浴させてしまたわね、ふふ。
特に視線を感じるのが効果的なのか、アルザ見ないでって何度も言ってたわねぇ。
『ねぇローザさ、ラナを行かせてあげられないかな?』
このバカ妖精っ! 諦めさせたのを蒸し返して! ラナが私をじっと見てくる。あの、請うような目で。
堪らないわぁ……おっと、ちょっと思考が逸れたわね。視線を向けられて私も考える。
確かに、私だってあの駄犬が死んだら気分が良くないし、死なないまでも、駄犬が怪我でもしてラナに気落ちされても嫌だ。
仕方ない、私も少し真剣に蟻どもの殲滅考えよう。
「分かったわ」
溜息交じりの私の声に、不安げに閉じられていた桜色の唇が僅かに開く。
潤んだ目は、澄んだ湖を凝縮したように儚く可憐だ。そうね、この子を傷つけない為には、これが正解なのだろう。
「その代わり、自分が危ないと思ったらすぐに逃げなさい。私もアルザも、村の生き残りも、全て見捨ててもいいわ」
星空を詰め込んだような、その黒い瞳を僅かに伏せた後、ラナ・クロガネは首を振った。
「……貴女っ」
「アルザもローザも見捨てたくない。もし2人を見捨てるくらいなら、村の生き残りは見捨ててもいい!」
甘い。ああ、この子はとても甘い。親愛のある2人を見捨てないというのは、恐らく彼女を彼女たらしめるモノの最後の一線なのだろう。
これ以上話をしても状況は悪くなる一方だろう。そして、条件付きであれば私ならやりようはある。
「分かったわ。それじゃあ作戦を伝えるから、その通りに動いて頂戴な」
ローザの作戦はこうだ。
適度に弱めたフェロモンを拡散させながら私が村の外周を回り、釣られたギーガアントを引き付けて広い場所に誘導する。
恐らくアルザや村の生き残りを襲う蟻は激減するだろう。
可能であればアルザと生き残りを回収し、ギーガナントを集め切った段階でローザが高位魔法で薙ぎ払う。
高位魔法はコントロールが難しく、詠唱の間は無防備になる為、浮遊の魔法の魔法を使って上空に退避し、そこから魔法をぶつけるのだ。
「うん、ありがとうローザ」
「クスクスは私に付いてきなさい。魔法の発動のタイミングが来たら、ラナちゃん達に伝えるのよ」
『うん、分かった。ラナ、気をつけてねっ』
クスクスは私に数回頬ずりをした後、ローザの肩の上に乗り移った。
「それじゃ、行ってきます!」
私は「フラガラッハ」を携え、村の外周部に向かって駆け出した。
意識的に耳裏にある毛穴を開くようなイメージ……流れ出すフェロモンのコントロールを行う。
すると、ぎちぎちと顎を鳴らしながら建物や死体を食い漁っていたギーガアントたちが、私に向かってくる。
黒くてわさわさしたモノが一斉に向かってくると、アレ思い出すな、ゴキ……ぶるぶると首を振って私は気持ちを立て直す。
ギーガアントの直進スピードはかなり速く、普通の人間の足では逃げ切れない。ローザが指定した詠唱の為の時間はおよそ10分。
変身アイテム「ライカンズローブ」を装備した時に「ティル・ナ・ノーグ」でバーサク率が100%になる時間は約1時間らしい。
このくらいの時間ならなんとか感情をコントロールできるだろう。
私は意を決して「ライカンズローブ」を首に巻きつけた。
何度目かの咆哮が響き、イバの村外周部までべちゃべちゃと降って来る蟻の死骸を避けながら、私は走る。
ジョギングよりも少し速い程度のイメージで走っているのだけなのだが、後ろから来るギーガアント達は追いては来られない。
猫人族化で大きく向上した身体能力は、本来の私の身体能力を大きく上回っている。バーサクの呪いで気持ちが少々波立つのを除外すれば、非常に使える装備だ。
最先端とは5エーカーばかりの距離を開いて走る群れは、加速度的に数を増やしている。上空から見るローザには、私が蟻の軍団を率いているように見えるだろう。
村の建築物の上から蟻どもが消えたのを見計らい、私は外周部から村の中へと入っていく。アルザと合流する為だ。
ローザの作戦は有効だが、アルザと合流できなければ彼女が巻き添えを食らう危険もある。
猫人族化で大きく向上した五感を研ぎ澄ませ、目と、耳と、臭いとでアルザを探す。
そして、村の中央まであと少しとなった所で、再び獣の咆哮が響き渡った。
それは村の中央部であろう広場。
白い毛並みは所々が血に染まり、荒く吐かれる息はごうごうと強風のように周囲に響く、そんな獣が1匹いた。
しっかと4本の脚で立ち、睥睨するように周囲を見る、まさに威風堂々を体現した姿……高さ2エーカー、その体の大きさは5エーカー以上はありそうなそれは、白狼族の成体だった。
白狼は未だに群がってくるギーガアントを、爪で切り裂き、力のある咆哮で弾き飛ばす。
周辺には砕け散った蟻の死骸が転がっており、その戦闘の中心は見覚えのある赤い頭が見えた。
「アルザッ!」
「むっラナか! 来なくて良いって言っただろ!」
アルザの言葉に、私は思わず言い返す。
「うるさいっ!この鈍感バカ!3人で協力すれば、少しずつ倒しても来られたじゃないか!」
ほんと、このアホの子は、残された人間の気持ちなんて考えてないんだろう!
あー、もうなんか苛々する!
だって、二度と会えないかもしれないとか思ってしまったら、凄く・・・寂しいじゃないか!
「だから、ギーガアントはちょっと硬いけど、逃げるだけなら最終的にどうでもなるんだわっ!」
村中のギーガアント、100や200ではきかないであろう数を引き連れた私に、白狼の足元から離れたアルザが併走する。
「あーもう!こんな危ない事して!」
「どっちがだよ!それに逃げてないじゃん!でっかい狼と一緒に戦ってたじゃん!」
「だからそれは……!」
そして、言い争いを続ける私達に、クスクスの声が降ってきた。
『ラナ、アルザ!ローザの大魔法が来るよ!』
「コンセントレーション」
集中、心の底から細く細く精神を研ぎ澄ませる
「マナレコード・エクステンション」
マ ナの認識を拡張。ラナとアルザ……ついでに村の生き残りがいればそのマナ情報も拾う。
あら?生き残りの人間がいない?でもこの大きな魔力の流れは何かしら?
ダメだ、ここで考えても詠唱が遅くなるだけだ、大魔力の何かも認識内に入れておく。
「マナリンク」
魔法陣の魔力に回線を接続し、先ほど認識したラナ達のマナを織り込んでいく。これで巻き添えになることはない。
―我、憤怒の雷帝に希う
―其が司るは激情と力
―其が携えしは雷鳴の槌
―黒き居城に記されし魔力の記憶の一滴
―永劫すら屠る力の奔流を
―その忠実なる徒に貸し与え賜え
詠唱が完成する。
クルワットで唱えた炎の魔法陣の優に5倍はある巨大な多段魔法陣が展開し、指先の空間が歪む。
これは100年を超える研鑽の末に身に付けた、ローザの使える最高位魔法のひとつ。
「クスクス!」
あとは引き金を引くだけ。
『おっけーローザ!』
「雷帝の槌ー!」
町の中央部へと飛び去ったクスクスを確認し、一呼吸を置いて心の引き金を引く。
両手をかざしたローザの前に出現した閃光が、黒い群れを刺し貫いていく。
一瞬の閃光と破壊。
それで終わりだった。
残ったのは破壊の力の余韻を感じさせるような音だけだ。
村を埋め尽くし蠢いていた黒い群れは、既に動きを止めており、一瞬の間を置いて炭と灰になって崩れ落ちた。
『うわぁ』
クスクスが脱力したように私の頭の上にへばりつく。
後ろから迫っていた蟻の群れは、同量の炭に形を変えてぼろぼろと崩れている。桁違いの魔法に言葉がない。
『んー、髪の毛ごわごわだねー』
猫人族化した私の髪の毛とネコミミを、クスクスが細い手でわしゃわしゃと掻き混ぜる。
「ん、私も!」
クスクスの切り替えの早さに拍子抜けした私に、アルザも近づいてくる。
「……ごめんな」
少し気まずそうに言うアルザを、私は初めて自分から抱きしめた。
「うん」
ちょっとだけ、涙が出た。
「あら、お姉さんも頑張ったのだけれども」
大きな魔法を使った事で消耗したのだろう。ローザが荒く息をつきながら私達の前に舞い降りてきた。
「うん、ローザもありがとう」
感謝の気持ちを伝える私に、ローザが抱き付いてくる。疲れたのだろう、汗をかいたように少し肌がしっとりとしている。
「ほんとね。髪の手触りが違うわ」
「こっちはどうだ?」
前後から挟まれた私の尻尾をアルザが掴む。
「あひゃうっ!?」
うう……なんだろうこの感じ、くすぐったいところを綿毛か何かで触られてるような感じがする。
「こっちはすべすべだなー」
「あら、私も触らせて欲しいわ」
ローザが尻尾に手を伸ばした事で、少し拘束が緩んだ私は、「ライカンズローブ」を素早く外す。
「あら、外しちゃったのね……残念」
ローザは、尻尾を掴もうとして空振りした手を頬にあてた。
◆
【廃墟となったイバの村・中央広場】
◆
目の前にあったギーガアントの危険が去った事で、私達は少し浮かれていたんだと思う。
アルザと共にいた巨大な白狼の存在が意識の外に行っていたのだ。
私は、白狼がその巨体を地に伏せ、私達に向かって声を発した事でその存在を思い出した。
『貴様らは何だ?』
白狼は良く見れば、血まみれどころか傷だらけだった。
片方の目は開いておらず、本来なら長く美しいであろう尾は鉤状に折れ曲がり、耳は半分千切れかけている。
特に腹部と前足の損傷は激しく、体の下半分が赤黒く染まっている。
「私はアルザ・ウォルだ。クルワットの森の狼人族の氏族にして戦士長。ウォルの一族の盟約に従って白き一族を助けた」
『ふむウォルの血縁か。盟約の履行を感謝する』
『我はこの地に残る最後の白狼族だ。名前はない。人間どもは我を白狼様など呼んでいた』
白狼は呟くように言った。
『貴様らは見たところウォルの血族ではないな。何故助けた?』
視線がこちらを向く。
「アルザがいたからです。彼女を、助けたかったから」
『ほう、血のつながりもなく、盟約でもなく、友誼によって助けたというのか』
白狼は己の発した言葉を味わうように、目を閉じる。
『結果として我も一族の誓いを果たせた。感謝する』
「この村の方はどうなったんですか?」
沈黙に耐え切れずに私は話しかけていた。
『見れば分かろう、全て死んだ』
「じゃあ、なんで……」
この村に残ったのかと、そう問いかけようとした私を遮るように白狼が言う。
『我らの祖は月の女神の供として見出された。女神は我らの祖に言ったのだ、この地を護れと』
女神の供をした初代白狼は、女神との約束を守りこの地を離れることなく守った。
女神の供をした初代白狼は死んだが、子を成していた。
一族はどんどん増えたが、それに従って女神との約束はどんどんと薄れていったのだと言う。
そして目の前の白狼がこの地に残った最後の1人なのだ。
『我ながら頑迷なことだ。人の子を護っておったのはついでよ』
そう言って白狼はぺたりと顔を地面につけ、横倒しのような体勢になる。
『……その我もまもなく死ぬ』
潰れた目で私を見る。
数日に渡って、昼夜を問わず襲ってくる蟻たちを薙ぎ払ってきたのだ。いかに強大な力を持っていても無事であるはずがないのだ
「クルワットの森の氏族の代表として、アルザ・ウォルが聞くぞ。何か言い残す事はあるか?」
『……そうだな。女神が何故この地を護るように言ったのか、知りたかった』
白狼は片方だけになった目を閉じる。
「ねぇアルザ、気功では直せないの?」
「無理だなぁ……あくまで連環気功は相手の体を活性化させて傷を治す力なんだわ。これだけ気が抜け落ちてしまったら、それこそ強力な回復魔法か、体の傷を全部一度に治せるくらいのポーションを使うしかないんよ」
そんなものはすぐには準備できないと、アルザは俯く。回復魔法など使えないローザも、首を横に振る。
いやいや待て待て!傷を治すアイテムならあるぞ? 私のカバンの中には、「ティル・ナ・ノーグオンライン」でHPを100%回復する回復アイテム「グレーターポーション」が入っているのだ。
これまで使ってきた「フラガラッハ」や「ライカンズローブ」の効果を考えれば、この薬も効果があるはずなのだ!
「2人ともちょっと待って!」
私は白狼に駆け寄ってポーションを飲ませようとする。
「お願い、飲んで!」
既に舌先の動きも緩慢な白狼に、私は祈りを込めて少しずつポーションを垂らしていく。
白狼の動きをもどかしく感じながら、少しずつ垂らされたポーションが嚥下されていく。
『アルザ、白狼の体が……』
「分かってる!傷は塞がってきてるから、アタシの気功を継ぎ足して底上げすればなんとかなるかもしれない」
アルザが駆け寄り、白狼の額に両手をあてて集中するように目を閉じた。
どれくらい見守り、どれくらい時間が経っただろうか。
村に着いた時にはまだ高かった陽が大きく傾き、暗くなった空には星が瞬き始めた頃、白狼の両目が開かれた。
『我を癒したのか。あの傷からどうやって癒したのだ』
「私がたまたまポーションを持っていたのと、あとはアルザがずっと癒しの気功を行ってくれていました」
疲れたんだわー! と、仰向けに寝転んでいるアルザに目線をやりながら答える。
『そうか、我は貴様に2度に渡って命を救われたという訳だな』
いやいや! 1回目はローザの魔法が、2回目はアルザの気功で助かったわけで、私は何もしてませんよ?
必死に否定する私に、白狼は首を振る。
『フン、貴様がおったからであろうよ』
白狼の言葉にアルザとローザは首を縦に振る。
『1度死んた事で、女神との約定は果たされた。我は死ぬまでこの地を護り、そして護りきれたのだ。その後2度目の死から救われた事で、我は貴様に借りができた』
何か望むことがあれば言えと白狼は言う。うーん、この人……というか狼? 何度断っても承知してくれない。
『望みがないのであれば今はよい。心よりの望みができるまでは、貴様、いや汝に付き従おう』
えー! ちょっと貴方みたいなでっかいの連れて歩けませんよ!?
『いいんじゃないの?』
いやちょっとクスクスさん? あんなの町に連れて帰ったらえらい事になりますよ?
「楽しそうねぇ」
うわ、ローザってば悪い事考えてる時の顔だ。ちょっとげっそりしちゃうんですが。
「諦めろラナ、白狼族は頑固だぞ?」
ぐはっ! アルザの言葉が止めを刺してくる。
この状況どうすればいいんだろう?
これも「モンスター服従Lv10」の効果なんだろうか?
テイムアイテムも使ってないのに、どんどん身の回りが賑やかになって来るんですけどっ!
ここまで来たらむしろ呪いなんじゃないかという気さえしてくる。
戦闘の熱も冷め遣った廃墟の村で、1人うろたえる私なのだった。
つづく
読んでいただき、ありがとうございます。
比較的真面目なシーンはこれで終わりです。
宜しければ、感想など頂ければ幸いです。




