祭囃子
ここに出てくる「真紅」は性別女の子です。
口調や一人称が男の子っぽいのは、性格上なので許してください。
ある夏祭り
天音は、蒼太と真紅と祭りに来ていた
この3人は幼馴染みで毎年祭囃子が聞こえると同時に祭りに来ている。今年も何事も無く来ていたつもりだ。
「なんか色々あるねー」と天音は言う
「そうだな!焼きそばとかリンゴ飴とかたこ焼きとかうまそー!」真紅が楽しそうに言う
「真紅、はしゃぎ過ぎだよ」蒼太は落ち着かせるように言う
「蒼太も天音も落ち着きすぎだろ!?祭りになんだからもっとはしゃげよ!!!!!」
「天音、そんなに子どもじゃないもの。はしゃがないわよ」
「真紅が僕の分まではしゃいでるから僕は別にいいかな?」
「何だよ、それ!?」
「そんなんなの」
「ははっ」
(大丈夫、いつもの通り
何にも問題ない)
天音は、そう思っていた
「あっ、射的がある。ちょっとやってもいい?」と蒼太が言う
「俺は、あっちでフルーツパフェ大食い競争行ってくる!!!!!」と真紅は言う
「ん、楽しんで」と天音は笑顔で適当に動いた
しばらくして…
「あーちゃん、いた」と蒼太は天音を見つけるのに苦労したのかちょっと息を切らしている
「そーちゃんどうしたの?」
「さっき、射的してこれ当てたんだ。あーちゃんこれ好きでしょ?」と蒼太は昔ながらのドロップ缶を天音に見せた
「え?いいの?ありがとう!!!!!」とドロップ缶をもらった
「あーちゃんは、やっぱり笑顔がいいよ。最近、ずっと辛そうだからさ」
(見抜かれた
この人には見抜かれたくなかった)
天音は、一瞬そう思った
「え?そんなに辛そうだった?私、悩みとかないよ?」
「それでもなんか気になって。これあーちゃんのために取ってよかった」
「心配してくれてありがとう。美味しく頂くね!」
「そうしてくれると嬉しいな!」
(蒼太から貰ったモノなんだ
大切にしよう)
とそう天音が思った瞬間
「おーい、やったぜ!!!!!一等賞の旅行券貰った!!!!!」と真紅が大喜びで言う
「やったね、真紅。ずっと行きたがってる所じゃん」と蒼太は嬉しそうに言う
「そうなんだよ!だから嬉しくってよ!!!!!よしっ、満足したし帰るか!!」
「そうだね」と蒼太
「天音もさんせーい」と天音
帰り道の途中
「そーいえば、天音なんか嬉しそうだな?」と真紅は不思議そうに尋ねた
「あっ、そーちゃんから射的の景品でドロップ缶貰って…」
(正直、ほっといてよ
この喜びに浸らせてよ)
「そうなんだ!! 」
「真紅にもちゃんとあるけど家に帰ってからの楽しみ」と蒼太は真紅の耳元で囁くように言った
「マジかよー!気になる!」
そんなやりとりも毎年なのに毎年心がズキズキ痛む
「ごめん、天音祭りの会場に忘れ物したみたい。先に帰ってて」
「え?僕で良ければ手伝おうか?」
「俺も!!」
「ううん。大丈夫だいたい目星はつくし、一人で探せるから本当に先に帰ってて」
「分かった…」
「あんまし遅くなるなよー!!!!!」
と二人は去っていく
(これでいいんだ。毎年の事じゃない。)
本当は、忘れ物なんてしてない
一人になりたかった
(これ、食べないって思ったけど…)
ドロップ缶を開けて食べた
その味はとても甘く自分の心がまた少し痛む
(天音のために取ったとか期待させんなつーの
その後にあの人にあんな甘い声で囁くとかさ
浮かれた私の気持ち考えた事あるの?
少しは私に)
振り向いてよ
久々に書いたけど、グダグダですね!
ですが、御覧になりありがとうございます(_ _)
続きはあるんですけど、明日朝から用事があるから書けないんで、また別の機会に書きます(`・ω・´)