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突然できた妹

掲載日:2026/11/07

俺はかや(突然できた妹)が嫌いだ。


こいつは俺が五歳の時にうちにやってきた。どうやら、かやの『本当の家族』が交通事故で亡くなり、行く当てもなかったかやをうちの両親が引き取ったらしい。


本当に嫌いだった。


俺が「母さんテストで満点取ったんだよ!!」と言って返ってくる言葉は大抵「すごいね」だけだ。けれど妹が言うと「本当にすごい!かやは頭がいいんだね~」と、ハグまでする。


愛情は受け取っていた、差別された記憶はない。しかしそれ以上に妹が愛情を受け取り、特別扱いされていたのだ。


俺の椅子を妹が乗っ取っられたような、そんな感覚があった。


だから俺は妹の存在を無視した。いじめやってもよかったが、これ以上俺の席を奪われたら…と思うとなかなか行動できなかった。

その対応に初めは妹も戸惑ったようだが、次第に慣れたのか何の反応もしなくなっていた。


その飄々とした態度にイラついた

まるで「お前なんか興味もない」と言われているようだ。


5年たってもその思いは変わらなかった


ある日、事件が起きた。

震度5弱の地震が起き、家の棚が突然倒れてきたのだ。

そして倒れた先にはたまたま留守番中の俺がいた。


痛かった。そして怖かった。

「助けて―!!」「俺はここにいるよ!!!」と叫びたいのにもかかわらず、なぜか声が出ない。


「‥‥っ…あ」

必死になればなるほど、パニックになって、呼吸ができなくなる。


ああこのまま誰にも気づかれず、なにもできないまま、一人で死ぬんだ。

諦めていたその時、かやが現れた。


誰かを現れることを望んでいたのにもかかわらず、俺はひどく絶望したよ。

だってかやが俺を助けるはずがない。「今までこんなにも無視しし続けてきたのだから。きっと見捨てられるだろう。」そんなことを考えていた。


けど違った。

かやは予想外にも俺を必死に助けようとしてきた。


「なんでお前は俺を助けるんだよ!!!!」その時になってようやく声が出た。

ひねくれたことに俺は自分が嫌いな相手を拒絶するためにようやく声が出たのだ。


「だってあなたはお兄ちゃんで、私は妹だから」


何を言っているのかまるで意味が分からなかった。

「妹?お前が?俺の?」言葉にはしなかったが内心ではそう思った。


その後、俺はかやのおかげで助かった。

かやが叫けび続けたことで、近隣住民が俺たちの存在に気が付き、すぐに救急車を呼んでくれたおかげで助かったのだ。


それ以降俺はかやに興味を持った。

初めて自分からかやに喋りかけるほどに。


そして分かったことは、俺が長年恨んでた相手は案外ちっぽけな存在だったということだ。


例えば、かやは人とかかわるのが苦手だった。


それだけじゃない

感情を表に出すのも、人に好意を伝えるのも、料理を作るのも、ピーマンを食べるのも苦手だった。


そのときようやく気が付いたんだ。


かやは俺が思っていたよりも万能ではなかったということに。そして誰かのちょっとした、些細な助けが必要だったということに


それから俺はかやの本当の兄としてふるまうようになった。

それは周りからの評価を上げるためでも、恩返しをするためでもなかった。いや…そもそも目的なんていうものはない


じゃあ何故、妹を…かやを助けるのかって?


だって‥‥俺は兄であいつは俺の妹だから。

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よろしければご覧ください。その兄弟についてより知ることができます

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