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第6話:誰も知らない景色
静かな場所だった。
何も生み出さなくていい。
何も証明しなくていい。
ただ、そこにいるだけで満たされる。
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二人で閉じこもる世界。
外に広がっていた感覚も、
すべてを包み込んでいた光も、
ゆっくりと、内側へ戻っていく。
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ぎゅーして、
少し笑って、
何も言わずに、ただ隣にいる。
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そのまま、
意識が、静かに沈んでいく。
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眠りに落ちる。
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どれくらい時間が経ったのかは、わからない。
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ふと、目を覚ます。
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見慣れた景色。
どこにでもある日常。
何も変わらないはずの世界。
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——けれど、何かが違う。
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説明はできない。
けれど、確実にわかる。
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“前とは違う”
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そのとき、出会う。
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はじめてのはずの、その瞬間。
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目が合う。
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言葉はいらなかった。
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一瞬で、わかる。
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「あ…」
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それだけで、十分だった。
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理由もなく、
説明もなく、
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ただ、その場で——
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恋に落ちた。
誰も知らない景色




