第2話
しばらくしたら入学式が始まった。
先ずは校長先生が話をして、その後に生徒会長が挨拶をした。その後は担任の先生の発表があったりしたけどどの先生がいいのか悪いのかはよく分からなかったからそんな盛り上がらなかった。
「えっとじゃぁ次は魔力測定を行います1組出席番号1番から順番にやっていきます。この魔力測定でわかるのは魔力の量ってだけなのでそれで強い弱いが分かる訳ではないので緊張しないでくださいね。」
(確か測定する理由は教師陣がどんな魔法を使えるのかっていう範囲を見るため、要は教える魔法を考えるために使ってことって書いてあった気がするな、待ってこれで魔力無かったらどうするのこれ?やばやばやばやば、考えてなかったなぁ…魔力量が少ないと今日使っちゃったからとか言えばどうにか…先延ばしになるだけだなこれ、待って1組出し21番だから早くね?うわぁうわぁ終わったなこりゃ別にいいんだけどさ、追い出される分にはけど友達できる前が良かったなぁって思うよね)
「あずっち、立たないと」
「え?うわぁごめん考え事してたらつい」
「おっちょこちょいだなぁ」
(うわぁちょっと考え込みすぎたな、もういいやここからならどうにもなんないし、考えたって仕方ないようん、そうそう時には諦めることも大事)
「五月台蘭奈、魔力量2000」
『おぉぉぉ』
(魔力量の平均は1000だから2倍ある…そりゃ驚かれるわけだ)
「2000って凄いの?」
「えぇそうですね多めですね」
(そういや魔力量って変わることあるのかな?後で調べてみるか)
「次」
(はぁ!順番来ちゃった、なんか緊張するなあ…)
パリン
「ん?」
「あぇ?」
「割れちゃった〜どういうこと〜?」
「蘭奈...声大きい」
「ごめん!」
(えぇぇぇぇぇぇぇぇ何故?え?え?割れたんだけど〜ありがとう意味がわからないないからって言っても割れないしえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ、)
「ん〜?どうしてでしょかね?あっちょっと動かないでね、危ないから」
「呼びよ持ってきますか?」
「あぁよろしくついでに雑巾も」
「了解でーす」
「ごっごめんなさい」
「故意に割ったわけではないのだろう?しかも魔力測定玉が割れることは初めてだ、落としても割れないよう頑丈になっている。だから君のせいではないさ」
「せ、先生…」
「持ってきましたよ〜」
「ありがとうございます」
「危ないからちょっとどいてね〜」
「はっはい」
「うん、片付け終わったから大丈夫、もう1回やってみようか」
「また割っちゃったらどうします?」
「…その時はもういいさ、きっとなにかの体質何だろう」
「そうですか」
パリン
(デジャブだ…なんでぇぇぇどゆこと?)
「やはり体質か、ごめんね創地愛咲さん座って大丈夫だよ」
「すいません」
「気にしないで大丈夫ですよ」
「次」
(なんでだ、魔力測定は0の場合は0と出る、魔力があるということは確かだけどその魔力が特殊…だったのか?どうなんだ?ん〜わからん)
「あずっち、あの後からずっと考え事してるね?」
「無理もないわ、魔力測定玉が割れるだなんて私初めて聞いたもの」
「それもそうだね!どうして〜?あの後なんもなかったよね?」
「そうね、特段何も起こらなかったわね」
「分からないや〜ねぇねぇあずっち」
「……」
「あずっち!」
「えっ!?呼んでた?ごめん」
「もう帰る時間だから帰らないと〜、もん閉まっちゃうよ」
「急に話変えたわね?まぁ確かに私も気にしてたところよ愛咲今考えたって結局答えは出ないは」
「そう…だね、家でちょっと休むよ」
「えぇそうした方がいいわ」
「途中まで一緒に帰ろー」
「方向同じだったかしら?」
「出てすぐ右に曲がるけど…」
「それなら一緒ね」
「そだね!一緒!」
「そうなんですか!」
「えぇそうよ」
「帰ろ〜帰ろ〜」
「すぐ準備するね」
「えぇ待ってるは」
「ウンウン待つよー」
「はい!終わった」
「じゃぁ帰ろ〜」
「蘭奈!?ちょっと走らないの」
「にゃへ」
「アハハ、元気だね蘭奈ちゃんは」
「そだよ〜蘭奈は何時でも元気いっぱいなのである」
「偶には落ち着いて欲しいものね」
「ごめんね…嫌いにならないで…」
「嫌いになるならとっくになってる3年も一緒にいたのよ!?」
「それもそうだね、深読みしすぎちゃった…舞ねぇが嫌いになることない?」
「あるかもね」
「えぇ!」
「もしあなたがあなたじゃなくなったら、そうね…例えば誰かに操られたりしてたら嫌いになるは」
「それは嫌いになるに入るの舞ちゃん?」
「要は嫌いになることはないってこと、わかった?」
「うん!」
「良かったね蘭奈ちゃん」
「うちとっても嬉しい」
「そういえば明日からって」
「そう、実力テストよ」
「ん〜?何するの?」
「蘭奈、先生話何も聞いてなかったのね」
「そういや先生って誰だったの」
「愛咲も聞いてなかった」
「まぁそうだね、考え事してたら」
「ある意味集中力がすごいのね、先生は安藤桃先生よ」
「安藤桃…って!もしかして」
「そう、代々火属性の魔法に長けている一族安藤家の次期当主とされている方よ」
「すごい人が先生になっちゃった」
「魔法使いがそういう人ばっかだし教える人も自ずとそうなるのよね」
「なるほど」
「それで、実力テストっていうのは、今私たちはどのくらいの能力を持って、使いこなせるのかって言うのを教師陣に知ってもらうって言うのが実力テストよ」
「点数競う訳では無いんだァなるほどー」
「クラス合同なんだっけ?」
「そう、私たちのクラスは2組と合同…要するにあの二人もいるって訳ね」
「舞ちゃんって澪さんとよく喧嘩するよね」
「喧嘩をしてるつもりはないんだけど上手く性格が合わないのよ」
「なるほど、ずっとそんな感じなの?」
「そうね、ずっとこんな感じね、考え方が180°違うのよ」
「すれ違ってばっかだもんね〜舞ねぇとれいれい」
「パンダみたいなあだ名ついてる…」
「あは!確かにそうねw」
「れいれいちょっとうち怖い〜」
「まぁあいつ冷たいからね」
「だから怖いの」
「蘭奈はあんま話したことないからわかんないかもだけど意外と優しいのよ?あいつ」
「嘘だぁまこっち以外に優しくなぁい」
「まぁそのうちわかるは」
「そう?」
「えぇ」
「あ、私ここで曲がるから」
「あらそうなのね」
「バイバイあずっち〜またあした〜」
「さようなら愛咲」
「2人ともまた明日ー」
(やばやばやばやば、明日実力テストってことはだよ?魔法使わなきゃじゃん、そしたらバレちゃうよね?やばいよね、せっかく出来た友達とさよならしたくないし…ってかあれはどうして割れたの?いやいや考えたってどうにもならない…んだけどなぁ気になっちゃうんだよなぁ)
「愛咲おかえり」
「ただいまお母さん」
「色々考え事してる顔してるわね」
「えぇ!?顔に出てた?」
「えぇ出えたわよ」
「嘘だぁ…」
「お母さんだからわかるのよ?」
「そういうこと?」
「まぁ気にするなっとまでは言えないけど少しは別の事を考えてみてもいいんじゃない?」
「例えば?」
「例えば〜お昼なに食べるかー」
グー
「あっお昼ご飯食べてなかったか」
「そうそう何食べたい?」
「ン〜どうだろパッと出てこないや」
「お母さん別に外食でもいいんだよ?」
「お、お肉…食べたい」
「お肉ね〜ステーキってこと?」
「そ、そう」
「わかった〜んーじゃ食べに行こっか」
「いいの?」
「いいって言ったでしょ?」
「そうだけど…」
「遠慮しないの入学祝いなんだから〜」
「そっか着替えるから待ってて」
「分かった、準備できたら降りてきて」
「はーい」
(ン〜そういえば蘭奈って私初めて存在を知ったけどどこの子なんだろ?マジフォンで調べてみるかえっと五月台蘭奈っと、あれ?出てこない五月台だけだと、五月台百合、五月台遥斗、…2人とも財閥のトップじゃんそこの2人とも結婚してたんだ、晴間財閥と時雨財閥…名前にミリも五月台ないから気づかなかった…なるほど、お嬢様なのか強いの納得色々稽古とかしてきたってことだよね)
「服どうしよ」
(蘭奈って、あの性格だけど嫌なこと言われたりしてきた…のかな?けど今は舞ちゃんがいるから大丈夫か)
「ン〜これでいっか」
「お母さん〜準備できたよ」
「愛咲…またその服着てるの?」
「はぁ…だってそんな外でないでしょ?だったらいいかなってあと気に入ってるし着やすいし」
「気に入ってくれてるならいいけど…まぁ似合ってるしお母さん好きだしいいか」
「いいんかい」
「それにしても…入学おめでとう」
「ありがとう…だけどどうして魔法学校に入れさせたがったの?」
「どうしてって?」
「私魔法が使えないんだよ?バレたらどうするの?」
「……大丈夫、お父さんが見守っててくれてるから」
「お父さん…が?」
「そうよ?」
「死んでるの?」
「…ほら行くわよ」
(なんで避けたんだ?なにか話せない重い理由があるのか?)
「あっ待って」
「早く行くよ」
「お母さん…テンション高い」
「もう高校生になるだなんて早いなぁって思ってそうしたらなんだか嬉しくなっちゃったのよ」
「そっか、そういえばどこ行くの?」
「最近ショッピングモールの中に出来たステーキ屋さん、愛咲気になってたでしょ?」
「あそこ!?ってお母さんの方が行きたがってたじゃん」
愛咲って考え事を良くするタイプだから頭の中でよく喋ってるけど、1人の時は声に出す癖があるから偶に部屋からブツブツ喋ってる声が聞こえてくるみたいだよ。
小ネタはさておき実は色々話を進めていくうちに設定が追加されてったりするから予定してるエンディングとはかけ離れちゃう可能性があるのが今1番怖いことなんですよね…離れても書きたいことが更新されていけばいいのですが
次回投稿予定日
12月初めまでのどこか