表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

第七話 垣間見る心

凄い間が開いちゃった~。とうの昔に完結しているはずなのに……(;'∀')

どうにか、書ける気分になりましたのでよろしくお願いします。


 昨夜のことで、やっと心の中のわだかまりというか、この家に来てからのもやもやがとれてきた。不思議に自分の居場所をみつけたような気もして嬉しかったんだ。

 独りでいるのは、寂しい。今の様子はわたしも似たようなもんだし、家族が一人、たぬきさんが一匹増えた……んっ、悪くないよね。でも、いいのかな、わたし不思議少女じゃん! 誰にも言えない~。


 そんな事を思いながら、お弁当をつくるぞ。お母さんお父さんにおじいちゃんも出かけているので、誰に構うこともないし。おにぎりが三個とクッキーが三枚。神社であったあの子の分もつくる。よくはわからないけど彼もカエと同じ幽霊かなにかだと考えているから、もしかしてお供え物になるのかな?


「カエ、今日も神社に行こうか?」

 しばし待つけど返事はない。


「カエ、どこ?」

 昼は出ないのかな?とか思って家の中をまわってみたら、居た。

 居間で寝転んでテレビ観てげらげら笑ってるし……。もう、何してんのよ、まったく。


「座敷童子さ~ん‼」 大声で呼んでみた。

「はやややややや~! 脅かさないでよ。今、昼ドラが始まるのを待ってたんだから」


 コイツ、ほんとに幽霊なのか? と思っちゃったぞ。


「カエさ、わたし暇だし今日も神社に行かない?」

「いきます!」

 がばっと起き上がって、目をウルウルさせてる。かっ可愛いいいんだけど着物の裾がめくれあがって、ええっつとその……丸見えなんですけど。


「ちょっと、カエの見えてるんだけど隠してよ。恥ずかしいじゃない」

「なんじゃ? ああ尻か。パンツはなくて腰巻だから……んっ、このぐらいは気にするな」

「そうはいかないでしょ? お互いレディとはいえ、恥じらいは感じるの」

「なにせ、私は見かけより(とう)がたち、ひねているのでな。気にはしないよ」

「まったくもう、分かったからかくして隠して」


 そんなこんなで、やっと出かけました。出がけにカエがガラス玉を忘れないでとうるさい事。これを私が持ち歩かないと、家からは一歩もでられないから。


 神社への道は今日も暑く、日に焼けちゃうな。汗びっしょり。

 小山のふもとまで来ると蝉の声が大きく聞こえてきた。


 神社に着き、ちょっとするとカエがわたしになったように感じ、昨日と同じ服装のハルがどこからともなく表れた。

 小さな神社だが、二人でブランコやかくれんぼなどをして遊ぶには十分な広さ。不思議と訪れる人はいないけど、さびれてるんだろうなと思う。


 ハルはいろいろな事を教えてくれた。この神社は山の中腹にあり、裏からまだ頂上へ向かう古い道が続いていて、神社の本当の小さなお社があるとのこと、頂上の方が見晴らしが良いらしいとか。


 不思議な感覚だ、わたしは、あゆ。なのに今はカエ……。ハルの言う事一つ一つが心に沁みる。


 ブランコから降りる際に、ハルが手を差し伸べてくれた。そっと手をだすわたしと私。ちょっとごつごつした手。ニコッとほほが緩み、その手をとった。



挿絵(By みてみん)



 温かい手をそっとにぎる。だけど涌いてきたきた感情は……。


『ハル、ごめんね』


 ふと、口から言葉がでた。カエの心が痛くなってくるのが分かる。胸がズキズキするほどの痛さだ。自然と涙も溢れてきた。ぽろぽろと頬を伝う涙がとまらない。とうとう、ひざまずいて泣きじゃくる私。


「カエ、なんぎいのか。泣くなよ。俺なら大丈夫だから。早く元気になれ、なっ。それまでずっと此処におんなるから」

『ハル~~~』

「こらこら、ずって立てや。泣く事ない」

『でもでも、私のせいで……そう私とあれのせいで』

「いいからいいから、あちこたねえから。おめさんが、いっちゃん好きらて」


 カエの心の中がぐちゃぐちゃだ……。理由はわからないけど、嬉しさ以外に辛く深い悲しみに加え、憎しみにもあふれていた。どうしてなにがあったの……わたしも悲しいよ……カエ。



 神社からの帰り道。独りぽつんと家路につく。先ほどのことが夢まぼろしならいいなと思った。なぜならあれほど辛い気分や感情は、わたしが生きてきた中では無かったから。


 人はあんなにも辛く苦しい想いてしまう事があるのかな、そんな出来事に巻き込まれる事があるのかな。そして抱えていかなければいけないのかな。


 自分にそんな事態が降りかかったらどうなるんだろう。おかしくなるかもしれないよ。まだ胸が痛い。


 今は、理由を知りたいと思う気持ちと聞かない方が良い気持ちが拮抗している。


 とぼとぼと歩いているとまいちゃんとあった。少年団の帰りなそうな。

「あれれ、表情がくらくない? あゆ」

「そ、そうかな。ハハ」

「何か隠し事でもあるのかな、なんて」

「そんなんじゃないよ。けど、まいちゃんならいつか話せる仲になれたらなと思うよ」

「ほう、友人候補一番乗りね私が」

「うん、そうなれたら嬉しいかな」

「お~まかせなさい。新学期が始まったら全員を紹介してあげるぞ」


 そうだ、もうしばらくすると二学期。知らない人達と出会うのか。

 カエの事と言い不安がいっぱいだよ。


なんぎい:辛い

ずって:動いて、移動して

あちこたねえから:大丈夫


次回。お盆のお話予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ