~新たな一歩~
◇登場人物◇
カケル:物語の主人公
ルカ:カケルのクラスメイトで攻撃魔法が得意少し頭が悪い
ルナ:ルカの妹で支援魔法を使いこなす少し性格が悪い
――2年後 王都近郊の町スタット
討伐作戦から月日が流れ、俺は不死の王を殺す目的を果たすために魔道騎士候補生になった。
「またサボり!?」
後ろから声をかけるのは魔道騎士候補生の同期でクラスメイト
クラス委員を務め人望もある優等生……俺の苦手なタイプだ。
「委員長には関係ない」
「欠席者がいると私が評価が下がって迷惑なんですけど!」
「魔道の授業に俺が出ても意味ないの知っているだろう」
「かもしれないけど授業には出席するべきだよ! ただでさえあんたは……」
一瞬の沈黙の後ルカは視線を落とし気まづい表情になる。
「もう2年も前の話だし委員長が気にすることじゃない」
(いやそんな顔して黙らないでよ……もの凄い気まずい……)
「ルカさんそんな説得この男には無意味ですよ!」
またお節介が増えた……声の主は委員長の双子の姉でルナ俺が知る人間の中で一番腹黒い奴だルナは声をかけると俺の左隣に座り話を続ける
「ルカさんも突っ立てないで腰を掛けたらいかがですか?」
ルナが声をかけると委員長が俺の右隣に座る……退路が断たれた……
「この状況は非常に不味い……すぐに話を済ませてくれでないと俺も女になる」
「オセロか! ってツッコミ待ちかしら?」
ルナがニヤニヤしながら問いかけてくる……
(こいつ本当に性格悪いな)
「えっ!? どうゆうこと!?」
(委員長は少しの間喋るな……)
「で? 要件はなんだ?」
「魔道の授業に参加してください」
「参加する気はない! なんせ魔力適正無しの無能だからな」
「では仕方ありません」
ルナがやれやれといった表情で話を続ける
「私こんなものを持っていますの」
(俺は我が目を疑った……それは俺しか知りえないトップシークレット! 何故ルナがそれ
を知っている? いや問題はそこじゃない……)
「もう一度お聞きします……魔道の授業に参加しますよね?」
(ルナさんそれは質問ではなく脅迫なのでは……)
「わかった魔道の授業に出よう」
「そうしていただけると助かります!」
ルナは笑顔でそう答えた……しかしこいつ本当に性格悪いな……
「ルナのお願いなら聞くんだ……」
(何故か委員長が不機嫌だが無視しよう……)
「そういえば委員長ってルカって名前なんだな……」
「えっ! 今更!?」
「みんなが委員長って呼んでるからそうゆう生き物なのかと思ってた」
「そんなわけないじゃん!」
からかうとルカはぐぬぬっとでも言いそうな表情で不満をあらわにする
「2人とも授業に遅刻しますよー!」
ルナの呼びかけに応じルカと一緒に立ち上がる
「ねえ! ルナに何見せられたの?」
「ルカが気にすることじゃない」
(無論教えられるわけがない……)
「ふーん……まあいっか!」
何かに納得したルカと一緒にルナに追いつき魔道の授業が行われる場所を目指す。