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初めての出陣

西涼のとある城


この城の牢獄のある一室にて


一刀「んんっ┅」


一刀が寝ていた。


前話にて翠を怒らせてしまった一刀は牢屋を部屋代わりにされてしまったのだが一刀本人は別に苦ではなかった。


本人いわく雨風さえしのげれば何処でもいいとのこと


そして一刀が気持ち良さそうに寝ていると


翠「起きやがれこの野郎!」


ドカァッ!!☆ミ


一刀「んっ?」


いきなり翠に蹴り飛ばされた。


一刀「もう朝なの?」


翠「『もう朝なの?』じゃねぇ!ったく、人が心配して来てみれば熟睡しやがって┅」


一刀「えっ?なに?」


寝起き直後の一刀はよく翠の言葉を聞き取っていなかった。


翠「はっ!?///」


そして翠は自分がつい余計なことまで話してしまったことに気付くと


翠「な┅何でもねぇよ馬鹿野郎!!///」


ドカァッ!!☆ミ


一刀「ぐふっ!?」


再び一刀を蹴り飛ばす翠であった。


翠「とにかく準備ができたら表に出ろ!いいな!///」


一刀「わ┅わかった」


そう言って翠は牢屋から去るのだった。


それから少しして一刀が表に出ると


翠「来たか」


そこには翠の他に蒲公英、そして多くの兵士達がいた。


一刀「こんなに大勢で何するの?社員旅行?」


翠「は?言葉はわからねぇがそんなわけねぇだろ」


この世界に会社どころか社員という言葉すらないので翠は意味がわからなかった。


蒲公英「今から賊を退治しに行くんだよ」


一刀「賊を?」


翠「あぁ、最近この辺りに賊が潜んでいるという情報があってな、そいつらを退治しに行くんだ。んでもって、お前を残すわけにもいかないから連れてくわけだ」


一刀は一応客将扱いである。


現代風で言うなら来たお客さんに留守番させるような扱いであった。


翠「とにかく行くぞ。馬は乗れるか?」


一刀「馬?」


当然ながら一刀は馬に乗ったことがない


それどころかバイクや自転車にすら乗ったことがなかった。


翠「乗馬経験が無いのか?なら仕方ねぇな、あたしの後ろに乗りな」


一刀に乗馬経験が無いと察した翠は自分の後ろに乗るよう指示し


一刀「ありがとう」


スッ!


一刀が馬に乗る翠の後ろに乗ると


翠「振り落とされないようにしっかり掴まっとけよ!」


翠が一刀にそう言うと


一刀「わかった!」


スッ┅


そして一刀は翠の腰を掴もうとしたのだが


一刀「おっとっと!?」


初の乗馬でバランスが崩れてしまい


むにゅんっ♪


一刀「あっ!?」


翠「・・・///」


腰ではなく翠のおっぱいを揉んでしまった。


翠「この┅エロエロ野郎!!///」


ドッカァーーンッ!!☆ミ


一刀「がはぁっ!?」


そして一刀は毎度のごとく制裁として殴られるのだった。


それから少しして


結局翠を怒らせてしまった一刀は翠から共に乗ることを拒否され


蒲公英「お兄さん、おっぱい揉みたかったら揉んでいいよ♪」


一刀「いや、やめとく」


蒲公英の馬に乗るのだった。


それから更に少しして


翠「この辺りに賊の隠れ家があるらしいな」


翠達は賊が潜んでいるという付近に到着した。


翠「いいか、皆で手分けして┅」


『探せ』と翠が続けて言おうとしたその時


ぶるっ!


翠の体が微かに震えた瞬間


翠「そ┅その前に一時休憩だ!あたしはちょっとあっちに行くからな」


探そうとする寸前で休憩と言って自分は皆から離れようとする翠


一刀「ちょっと馬超、何処へ行くんだ?」


そして一刀が翠に寄ろうとすると


翠「来るんじゃねぇ!少しお花摘みに行くだけだ!///」


ダッ!


そう言って翠は駆け出していった。


一刀「お花摘み?こんな時に花を探すのか?」


お花摘みという言葉に一刀が頭に?を浮かべていると


蒲公英「やだなぁお兄さん、お花摘みってのはね」


ひそひそっ┅


蒲公英が一刀にひそひそ話でお花摘みについて説明すると


一刀「あぁ、おしっ┅」


一刀が最後まで言おうとした瞬間


ドッカァーーンッ!!☆ミ


何処からか石が一刀の頭目掛けて繰り出された。


翠「大きな声で言うんじゃねぇ!」


石を投げたのは少し遠く離れた場所にいる翠であった。


ちなみにお花摘みとはおしっこ等の隠語である。


翠「説明するんじゃねぇ!」


そして翠はその場所から少し離れると


翠「ったく一刀の奴め、力んだせいでちょっと漏れちまったじゃねぇか」


一刀に愚痴を言いながら翠はパンツを下ろし


翠「ふぅ、もう少しで漏らすところだったぜ」


腰を下げておしっこをした。


翠「だからいちいち解説するんじゃねぇ!ったくよ」


おしっこを終え、翠がパンツを上げようとしたその時


翠「!」


翠は何かの気配を感じた。


翠「この気配は(けもの)じゃねぇな、隠れてないで出てきやがれ!」


翠が茂みに向かって叫ぶと


ヒゲ「さすがは錦馬超(きんばちょう)、気配だけで俺達に気付くだなんてな」


ババッ!


茂みからヒゲ、チビ、デブの三人組が現れた。


翠「お前らがこの辺にいるっていう賊だな」


チビ「ご名答」


デブ「お前を捕らえて親分に誉めてもらうんだな」


スッ!


三人組が翠を捕らえようと構えると


翠「フッ、上等じゃねぇか。テメェらごときにあたしが捕まるかよ!」


ぐぐっ┅


そして翠は得物を構えようとするのだが


ぐらりっ!


翠「えっ?┅わっ!?」


ばったぁーーんっ!


パンツを下ろしたまま足を開いたため翠はバランスを崩して転倒し


すぽっ!


更に転倒した衝撃でパンツが脱げてしまった!?


まぁパンツはともかく


ヒゲ「何だか知らねぇが今だ!」


ババッ!


翠「なっ!?この卑怯者!!」


勝てるチャンスを見逃す賊ではなく、転倒してしまった翠は賊によって捕らえられてしまうのだった。


それから少し時間が経過して


蒲公英「翠姉様ったら遅いなぁ、もしかしておしっこだけじゃなくて大きいのまでしてるのかな?」


帰りが遅い翠を皆が待つなか


一刀「ちょっと見てくるよ」


蒲公英「あっ、やめときなって、翠姉様がおしっこしてるの邪魔したら怒るからさ」


蒲公英が止めるのも聞かずに一刀は翠が向かった方へ行くと


一刀「あれ?いないな」


そこに翠の姿はなかった。


一刀「皆を置いて何処へ行ったんだろう?」


一刀が辺りを探してみると


一刀「んっ、何だこれ?」


一刀は一枚の布切れが落ちているのを発見した。


一刀「馬超の臭いがする。ハンカチかな?」


布切れを広げて臭いを嗅ぐ一刀であったが


それはハンカチではなく脱げた翠のパンツであった。


そうだとは気付かず更に一刀がパンツの臭いを嗅ぐと


一刀「んっ!あっちの方から強い臭いがする!」


一刀は翠が捕らわれた方向の臭いを嗅ぎ当てた。


狼男の半獣である一刀は変身してなくても嗅覚が鋭いのだった。


一刀「何だか嫌な予感がする。急がないと!」


そして一刀は臭いの方向に急ぐのだった。

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