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禁断のマイク

最近大陸にて勢力を拡大している賊の集団・黄巾党


その頭である張三姉妹を調査しに敵地に乗り込んだ一刀達


だがその敵地は張三姉妹改め数え役満☆姉妹のライブ会場と化しており翠と蒲公英まで彼女達の歌声に魅了されるなか唯一不快に感じた一刀が簀巻きにされて会場に取り残されてしまう


そんななか一刀は彼女達が使用していたマイクにデビルエナジーが宿っているのを感じたのだった。


一刀「んんんーーっ!!(そいつは危険だ!早く手放せーっ!!)」


簀巻きにされた挙げ句、猿ぐつわまでされた一刀は叫ぶが


地和「うるさいわね!何言ってんだかわかんないのよ!」


猿ぐつわをつけた張本人である地和に黙らされた。


地和「あんたが何を考えているかは知らないけどこのマイクがあればちぃ達は大陸どころかこの世の全てを魅了できるのよ」


それは愚かな考えであった。


一刀「(不味いな。もうそろそろでデビルエナジーが溜まりきるはず、何とかそれまでにマイクを破壊しないと)」


一刀がそう思っていたその時


ドンドンッ!


地和「誰なの?」


激しくドアをノックする音が聞こえ、ドアを開けてみると


黄巾党兵士達『皆さん、歌を聞かせてください!』


そこには複数人の黄巾党兵士達がいた。


歌を聞きたくてここまでやって来たようなのだが


天和「ごめんね。もう今日の公演は終わったの」


地和「明日まで待ちなさいよね」


もう既に今日の公演は終わっていたので追い返そうとするが


ガシィッ!


黄巾党兵士「歌を聞かせろ~っ!」


一人の兵士が地和の腕をつかんだ。


地和「ちょっと!何すんのよ!」


天和「ちぃちゃんから手を離してよ」


妹を助けるべく天和は兵士の腕を引き離そうとすると


黄巾党兵士「歌ってくれないのなら身ぐるみ剥いでやる!」


ビリィッ!


ぷるんっ♪


天和「きゃあっ!?」


何と!?兵士はいきなり天和の服を掴んで引きちぎってしまった。


驚きながらも必死で胸を隠す天和


すると


人和「ちぃ姉さん、早くドアを閉めて鍵かけて!」


地和「う┅うんっ!!」


ばったぁーんっ!!


人和が素早く指示し、ドアの鍵を閉めたのだった。


天和「ふえぇ~ん。私の服が~」


地和「この際服はどうでもいいでしょ」


人和「でもいきなり兵士達が襲ってくるだなんて」


摩訶不思議な出来事に驚く三人であったが


一刀「(遅かったか)」


唯一一刀だけが兵士達がおかしくなった理由を知っていた。


一刀「(デビルエナジーが人に取りつくとその人は魔人になり、動物に取りつけば魔物になる。そして物に取りつけば┅)」


するとその時


ケケケッ!


突然誰かの笑い声が聞こえてきた。


天和「い┅今の声は誰!?」


地和「何処から聞こえてきたっていうのよ!?」


声の出所を探していると


人和「姉さん達、あれを見て!?」


人和がマイクが光っているのを発見した。


更に


『魔力は満ちた。もうお前達に用はない』


マイクから勝手に声が流れると


カッ!カッ!


ぐにょにょっ!


三人のマイクがぶつかり合って変形し


『ジャジャジャジャ~ンッ♪』


マイクはシルクハットをかぶったマイクのような姿をした魔物と化してしまった。


一刀「(くそっ!間に合わなかったか!?)」


物にデビルエナジーが取りつくと物の形を模した魔物となるのだ。


Mr.マイク『俺の名はMr.マイク、あんた達が俺を利用し続けてくれたおかげで実体化できたぜ』


そう。物の場合は使用し続けることで魔力が宿り魔物となるのだ。


Mr.マイク『だからあんた達はもう用済みだ。これからは俺のやりたいとおりにさせてもらうぜ』


パチンッ!


Mr.マイクが指を鳴らすと同時に


ばったぁーんっ!!


黄巾党兵士達『歌を聞かせろーっ!!』


黄巾党兵士達はドアを壊して中に入ってきた。


すると


Mr.マイク『さぁ(しもべ)達、これから俺の言うことをよく聞け!まずはあの女達を好きにしちまいな!』


Mr.マイクが黄巾党兵士達に向けてそう叫んだ瞬間


ギランッ!☆


黄巾党兵士達『うおぉーーっ!!』


Mr.マイクによって操られた黄巾党兵士達は天和達に襲いかかった。


地和「ちょっと何すんのよ!」


人和「やめてください!」


必死で黄巾党兵士達に向けてやめるよう言う三姉妹であったが


Mr.マイク『忘れたの?お前達の歌声に俺の魔力を流したからお前らがこいつらを操ることができたんだ。もうこいつらは俺の命令しか聞かないよ』


人和「そんな!?」


Mr.マイクを魔物化させるために自分達は利用され続けていたと三人は今更ながら後悔していた。


一刀「むががっ!!(この野郎!!)」


そんななか、簀巻きになりながらも抵抗しようとする一刀であったが


Mr.マイク『邪魔な奴は退いてろ!』


ドカァッ!


一刀「ぐっ!?」


Mr.マイクに蹴り飛ばされてしまった。


そうこうしている間に


天和「ひぃっ!?」


胸を隠す天和の腕を黄巾党兵士が掴み


黄巾党兵士達『おっぱい見てやるぜーっ!』


ガバァッ!


ぷるんっ♪


天和「いや~っ!!」


天和の手が引き剥がされおっぱいが丸出しになった瞬間!


一刀「!?」


蹴り飛ばされた一刀が天和のおっぱいを見てしまった。


その直後


一刀「ウガガッ┅」


Mr.マイク『何だ?』


ガルルウゥーーッ!!


一刀が狼男と化してしまった。


地和「何よあれ!?」


天和「何であの人、変身しちゃったの!?」


人和「もう何が何だかわからない!?」


混乱する三人であったが


Mr.マイク『化け物め、おいお前ら、先にあの化け物を倒してしまえ!』


Mr.マイクが黄巾党兵士達に命じると


黄巾党兵士達『うおぉーーっ!!』


兵士達はMr.マイクの指示に従い狼男となった一刀に襲いかかるが


ガルルウゥーーッ!!


ドカカァッ!!


黄巾党兵士達『がはぁっ!?』


やはり狼男と化した一刀に勝てるわけがなく全滅してしまった。


Mr.マイク『この化け物め、こうなったら┅』


するとMr.マイクは狼男となった一刀に向けて


Mr.マイク『そこの化け物、俺の命令を聞きな!』


歌声を聞かせて操ろうとするが


ガルルウゥーーッ!!


Mr.マイク『なにぃっ!?』


一刀には全く効かず迫られてしまい


ドカァッ!


拳ひとつで破壊されてしまった。


Mr.マイク『そんな!?人間なら誰だろうと洗脳できる俺の歌が通じないだなんて、あいつは一体何者┅』


シュウゥッ┅


マイクが壊れたことでデビルエナジーが抜け


黄巾党兵士達『うっ!?』


ばたたんっ!


操られていた黄巾党兵士達は皆、気を失ってしまった。


天和「た┅助かった~!?」


人和「一時はどうなることかと思ったわ」


地和「あ┅あんたのおかげで助かったから一応礼を言って┅」


と、一刀の方を見る地和であったが


ガルルウゥーーッ!!


まだ一刀が狼男のままであった。


地和「ちょっとどうしたのよ!?」


天和「もう終わったから元に戻ってよ!?」


そう言われてもすぐ元に戻れるわけではない


ガルルウゥーーッ!!


倒すべきデビルエナジーが消滅したことで暴れる先を無くした一刀が張三姉妹目掛けて襲いかかろうとしたその時!


翠「ちょっと待ちやがれーっ!」


バッチィーーンッ!☆ミ


ガッ!?


一刀は後ろから現れた翠による銀閃の一撃を食らい


シュルルッ┅


ばたんっ!


頭にタンコブができながらも元の姿に戻って気を失ってしまうのだった。


翠「何とか間に合ったようだな」


蒲公英「こんなとこ、早いとこずらかろうよ」


翠「そうだな」


ひょいっ!


そして翠が一刀を肩に担いでこの場から去ろうとしたその時


天和「待ってください!」


天和が翠達を呼び止めると


天和「私達を軍に引き渡したりしないんですか?」


地和「ちょっと姉さん何を言って┅!?」


人和「ちぃ姉さんは黙ってて」


世間では黄巾党は賊扱いされており、彼女達を何処かの軍に引き渡せば報酬は期待できるのだが


翠「あたしにその気はねぇよ」


天和「えっ?」


翠「あたしは自国だけで手一杯なんだ。報酬で国をもらおうが何処かに属そうが難しいのはやなんだ」


蒲公英「お姉様は脳筋だしね」


翠「うるせぇ!とにかく捕まりたければ自分達でしな」


そう言い残して翠達はこの場から去っていった。


その後


天和「ねぇちぃちゃん、人和ちゃん、どうする?」


地和「どうするって聞かれても」


人和「私達がすることは変わらないでしょ」


天和「だねっ♪」


その後彼女達は黄巾党を解散させ、アイドルグループ数え役満☆姉妹として大陸の有名人になるのだった。


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